その他のコラム
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「記憶」は想像以上に曖昧…容易に真実と塗り替えられる
「サブリミナル効果」という言葉があります。映像の中に、見ている本人が気づかないような速さで刺激となる映像を見せると、見ている人は無意識にその隠された映像によって影響を受けてしまう効果です。 こうした効果は、会話の中にも潜んでい...
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心筋梗塞を起こした後の心不全が急増しているのはなぜなのか
俳優の中尾彬さん(81歳)、振付師の真島茂樹さん(77歳)と、「心不全」による訃報が相次ぎました。 高齢化が加速している日本では「心不全」の患者さんが急増していて、「心不全パンデミック」への警戒が呼びかけられています。心不全...
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「ギャンブル依存症」体験記(4)抜け出せたきっかけは「禁煙」だった
編集プロダクションは8年で畳みました。ギャンブル依存症はそれからさらに進み、気がついたら袋小路にはまって身動きがとれなくなっていました。毎月、稼いでいたお金の7割が借金返済に消え、利子だけで月20万円返していました。 200...
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【じゅんさい】熱を冷まし水分代謝をアップして皮膚トラブルを改善
最近、フケがやたらと増えて困る。額の周辺に赤い炎症も……。もしかしたら「脂漏性皮膚炎」かもしれません。 脂漏性皮膚炎は、皮脂の分泌が多い身体の部位に発生する湿疹性の皮膚炎です。頭皮、額、こめかみ、小鼻の脇、眉毛、わきの下に現...
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「ギャンブル依存症」体験記(3)消費者金融に手を出し13社から借りていた
でも、実生活に戻ってみると、麻雀で失ったお金がボディーブローのように効いてきました。 借金をしてまで麻雀をやるようになったのは、30代後半。麻雀を始めて5年が過ぎていました。気がつくと1000点200円のレートの店に出入りす...
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爪が皮膚に食い込んで痛い…正しい爪の切り方は?
巻き爪を放置すると、爪の端が皮膚に食い込んで指の痛みや腫れが生じる「陥入爪」になるリスクがあります。ほかにも誤った爪の切り方で深爪になると、伸びる過程で爪の側面が皮膚に埋もれ、陥入爪を引き起こしやすくなります。 注意したいの...
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白内障手術…単焦点にするか、多焦点レンズにするか
ここ数年、老眼矯正もできるとして注目されている「多焦点レンズ」。多焦点レンズが開発されたのは20年以上前のことで、遠くから近くまで複数の距離に焦点を合わせられる眼内レンズです。 1995年、AMO社の「Array」という多焦...
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「ギャンブル依存症」体験記(2)見知らぬ人と麻雀を打つようになったのが入り口だった
私が依存症に陥ったのは「麻雀」です。麻雀は機械次第のパチンコや、馬頼みの競馬とは異なり、自分のその瞬間、瞬間の判断が結果につながるという点が、私の性に合っていました。 私は地元の茨城の高校を卒業後、上京し、さまざまな職業を経...
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かかってくる電話はさまざま…何度でもどんな内容でも納得いくまで対応
患者さんやご家族への電話対応は、私たちが日頃から気を配って行っていることの一つです。 その内容は、往診日の打ち合わせといった事務的なものだけではありません。病状や薬についての質問の電話もあれば、ご家族が患者さんの体調の変化で...
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ぎっくり腰を頻繁に経験…だましだましきたが力仕事が増えて悪化
「19歳ぐらいからぎっくり腰をたびたびやっています。そのたびにストレッチで良くなっていたんですけど、6年前から力仕事が多くなり、腰に負担がかかったからか、急に足全体が常にしびれるようになり、ぎっくり腰を起こす頻度が増え、なかなか治らな...
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自立した高齢者を介護状態にさせないために何が必要なのか?
われわれ医療者は、急性期医療、回復期リハビリ医療、慢性期医療を行います。慢性期医療の多くは介護ケアになります。つまり、病気やケガで後遺障害が残ると介護状態になり、医療保険と介護保険で一生、国から支援してもらえるということです。病気や...
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先発薬とジェネリックの差額を患者が負担する制度が盛り込まれた
2024年度診療報酬改定では、「長期収載品の選定療養」が盛り込まれました。「選定療養」とは健康保険法に基づく医療サービスの一種で、患者さんが追加費用を負担することで、保険適用外の治療を保険適用の治療と併せて受けることができる制度です...
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家の中をチェック…冷蔵庫に賞味期限切れの食品がたまっていないか
離れて暮らす親の健康問題をチェックすることは難しい。年を重ねるごとに「元気かい?」「あぁ、元気だよ」なんてやりとりだけで安心できないことは、多くの介護経験者がうなずくはず。では、何をもとに判断するべきか。 私の母の場合、80...
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「ギャンブル依存症」体験記(1)世間にウソの顔を見せながら“やっちゃいけないこと”に手を出して…
ドジャース・大谷翔平(29)の専属通訳だった水原一平被告(39)が違法賭博に手を染め、それによって膨らんだ借金返済のために大谷の口座から巨額のお金をだましとっていた事件の騒動はいまだに続いている。水原被告は「ギャンブル依存症だ」と告...
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口の中の問題は口の中だけにとどまらない…全身病のリスク因子に
本連載の担当者が歯のメンテナンスで通う歯科クリニックには、患者さんがよく見える位置に「歯周病を放置すると認知症のリスクが上がります」という手書きの紙が張られているそうです。歯の定期的な、適切なケアが認知症予防につながることを知っても...
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【香酢】美肌や疲労回復に役立つ栄養素が豊富で夜に摂りたい
雲南省、山西省、江蘇省などをはじめとした中国の各地域で生産される伝統的な香酢。英語でAromatic vinegarというように、豊かな香りが特徴的です。 同じく熟成させる製法の黒酢にも似ていますが、黒酢が玄米や大麦を原料に...
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認知症介護を円滑にさせる「ユマニチュード」とは?
認知症の介護の負担を減らす方法に「ユマニチュード」と呼ばれる技法があります。フランス語で「人間らしさを取り戻す」という意味を持つ造語で、1979年にフランスの体育学の専門家によって開発されました。普段、どれだけ相手のことを大切に思っ...
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睡眠中は脳の代謝「デトックス能力」が低下するとの最新研究
人が眠っている間には「脳がリフレッシュされる」という考え方があります。脳には有害な物質を掃除する役割を持っている細胞があって、脳脊髄液を介して、それを脳から排泄するような仕組みがあるのです。これを「グリンパティックシステム」と呼んで...
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「怒り」の解消は原因を紙に書いて破り捨てるが吉!
ストレスの多い現代社会では、怒りを覚えることも多いでしょう。一方で、怒りの感情を適切にコントロールすることは容易ではありません。怒りの原因となった経験から注意をそらそうと努力しても、怒りが収まるのは一時的かもしれません。 そ...
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今くるよさん他界…膵臓がんと糖尿病 血糖値異常に要注意
お笑い芸人・今くるよさんの命を奪ったのは、膵臓がんでした。享年76。相方のいくよさんが9年前に亡くなると、1人で活動していた時期もあったようですが、最後の舞台は2年前の大阪公演だそうです。詳しい病状は分かりませんが、舞台を休んで闘病...
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「抗凝固薬」を使っている人は納豆やアロエを摂取できない
ある場所でできた二次血栓が移動して他の場所の血管を塞いでしまう病気を塞栓症といい、代表的なものが「肺塞栓」と「脳塞栓」になります。いずれも命に関わる重篤な病気なので、いかに予防するかが重要で、「抗凝固薬」はそのために用いられます。 ...
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【びわ】「肺」を強めて潤いを与え空咳の改善に威力を発揮
風邪をひいたわけではないのに、このごろよく咳が出る。しゃべろうとすると咳込んで困る……。空咳が続くと気になって不快なものです。 空咳は正確には「乾性咳嗽」と言われ、痰がからまない乾いた咳のことを指します。咳は肺に入った異物を...
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男性は「行動」、女性は「性格」…怒りのポイントが違う
異性とケンカをしてしまったとき、なかなかうまく対処できなかった経験はありませんか。 それは、基本的な傾向として、男性と女性は怒り方が違うからです。そして、そういった違いは、男性と女性の脳の構造に違いがあるからだと考えられます...
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熱中症を防ぐにはまず「脳を冷やす」を意識する
「熱中症」に注意しなければならない季節を迎えました。熱中症とは、気温と湿度が高い環境で、体内の水分や塩分が失われたり、体温の調節機能が利かなくなることで体温が異常に上昇し、めまい、吐き気、頭痛、けいれん、意識消失といった症状が現れる病...
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ベッド編(4)背中にクッションを入れて姿勢を安定させる
寝たきり状態の人の介護では、褥瘡(じょくそう=床ずれ)を防ぐため、定期的に寝返りをさせる介助が必要になる。ただ、寝返りを完了させて相手から手を離した途端、姿勢を保てずに元に戻ってしまうケースは少なくない。 「寝返りした姿勢を保...
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ベッド編(3)捻転の動きを利用すれば簡単に寝返りさせられる
長期間、ベッド上での安静が必要な人で気を付けたいのが「褥瘡=床ずれ」だ。 寝たきりなど長時間同じ姿勢で横になっていると体の一部に圧力がかかり続け、その部分の皮膚に十分な血液が行き渡らず傷になりやすい。 とりわけ骨が出...
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「巻き爪」になりやすい靴のタイプはあるのでしょうか?
日本人の10人に1人が悩んでいるとされるのが「巻き爪」です。爪の両側または片側が内側に巻いた状態で、ほとんどが足の親指に生じます。 本来、爪は内側に丸まりやすい性質で、歩いているときや立っているときに地面から圧力がかかって丸...
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ベッド編(2)接地面積を小さくすればわずかな力で起こせる
「人間の胴体は平べったい形をしているので、あおむけに寝ているとベッドに接地する面積が広く摩擦が生じて身体介助をしづらくなります。スムーズに起き上がらせるためには、体をコンパクトな状態にして摩擦を減らす必要があるのです」 そう話...
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「広い海で舟に乗っているよう」と妻に言い残し92歳男性は旅立った
「死因は敗血症性ショックで、その原因としてはご持病の骨髄異形成症候群が濃厚かと思います」(私) ついのすみかと決めた住宅型老人ホームに奥さまと入居されている92歳の男性の方。前日に容体が悪化したとのことで、当院も往診に伺ってい...
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しつこい腰痛が復活…脊柱管狭窄症で手術を勧められたが抵抗がある
「10代の頃に椎間板ヘルニアで入院した経験があります。その後痛くなるたびに整形外科で神経根ブロック注射をやってもらっていてそれで特に問題なくやってこられたんですが……」 と我々のクリニックを訪ねて来られたのは66歳の男性の方で...