初タイトルも涙も雨に流され…オリ宮城大弥「雨中コールド」の非情洗礼

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 降りしきる雨に記録が流された。

 昨6日、オリックス宮城大弥(23)が今季最終戦となる楽天戦に先発。雨中のナイトゲームとなったが、宮城はそれでも6回1失点と好投を続けていた。

 宮城が張り切っていたのも無理はない。この日の登板は自身初の投手タイトルとなる最優秀防御率がかかっていたからだ。

 試合前までの防御率は1.92。これは1.88でリーグトップのモイネロに次ぐ2位だが、パの規定投球回数到達者に宮城の名前はない。今季は大胸筋のケガで約1カ月半、戦線を離脱。宮城がタイトルを手にするためには「自責0で7回1/3以上」、あるいは「自責1で8回1/3以上」を投げることが条件だった。

 しかし、悲劇が訪れた。後者の条件をクリアするまで残りアウト4個と迫った、七回の自軍の攻撃中、雨脚が強くなり、試合が中断。宮城は祈るような視線でグラウンドを見つめていたが、無情にも主審が降雨コールドを告げ、初タイトルの夢は消え去った。

 宮城に突出した能力があるのは事実でも、タイトルを手にできるチャンスはそうそう転がっているものではない。雨で涙も流れ、泣き顔を人に見られなかったのが、不幸中の幸いか……。

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