「もっとも可能性があるのは200個メドレー瀬戸大也」レジェンド松田丈志氏が占う男子競泳メダルの数

公開日: 更新日:

競泳(男子)

 東京五輪では大橋悠依(28)の金2個に沸いた競泳だが、男子は本多灯(22)の銀1個にとどまった。白血病から復活した池江璃花子(23)、競泳陣最年長ながら自己ベストを更新するベテランの鈴木聡美(33)など注目選手が多い今大会で競泳ニッポンの復権はあるか。五輪4大会に出場して計4個のメダルを獲得した松田丈志氏が占う。今回は【男子編】。

  ◇  ◇  ◇

 男子200メートル個人メドレーに出場する瀬戸大也(30)も昨秋からマイケルコーチの指導を受けています。最もメダルの可能性があるのは瀬戸だとみています。私の本職のバタフライでは、男子200メートルの本多と寺門弦輝(21)にも注目です。

 既に(東京五輪銀メダルなど)実績があり、持ちタイムも速い本多の方が可能性は高いですが、寺門の伸びしろにも期待したい。元々個人メドレーをやっていた寺門は200メートルバタフライに専念して力を一気に伸ばしてきた。彼がすごいのは、(身長171センチと)小さいのに100メートルも速い。僕からすると、あの体で100メートルを51秒台で泳げるのは、泳ぎの技術と彼の持っている体のバネ、スプリント力が生きているのかなと。100メートルのスピードをうまく200メートルにつなげて持久力の強化ができれば、もっとタイムを上げられるでしょう。指導するのは鈴木陽二コーチで、鈴木大地さんに金メダルを取らせた名伯楽。この短期間でも何か仕掛けてくるんじゃないかという期待感があります。

 ただ、バタフライは絶対王者のクリストフ・ミラーク(24=ハンガリー)がずば抜けています。200メートルは1分50秒34の世界記録保持者で、東京五輪では金メダルを獲得。本多の自己ベスト(1分52秒70)と比べても、3秒ぐらい速い。とはいえ、ミラークも少し休んでいた期間があって、2022年に世界記録を出した自国ハンガリー開催の世界水泳のときほどの勢いはないとみています。

 その次に警戒したいのが、レオン・マルシャン(22=フランス)です。地元フランスの競泳で一番期待されている選手。200メートル平泳ぎも出るんですが、もともと200メートルバタフライと日程がかぶっていたのを、彼が両方出られるようにフランスがスケジュールを変えた。自国開催なので何でもありですね。200メートルと400メートル個人メドレーに加え、4冠の可能性がある。この2人は強力なライバルですね。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  2. 2

    ジャンポケ斉藤慎二 ロケ車内での性的行為には“常習説”…吉本契約解除は「トカゲの尻尾切り」

  3. 3

    阪神フロントすでに来季組閣に着手 藤川次期監督の「右腕」ヘッドコーチ候補5人の名前

  4. 4

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  5. 5

    裁判長期化の松本人志は復帰してもお笑いの道は難しい さんまタイプで、タモリとは違うスタイル

  1. 6

    日本ハム優良2助っ人が流出危機…新庄監督まさかの「公開残留要請」、オリ&西武が調査か

  2. 7

    巨人・岡本和真「メジャー断念」に現実味…“元エースと4番”の同時流出はあり得ない?

  3. 8

    谷原章介長男「ジュノンボーイ」グランプリに期待 語られなかった実の父は「死ぬまで俳優」宣言

  4. 9

    エロオイルマッサージで女性客6人が被害訴え…おっさんセラピストのヘタくそな言い訳

  5. 10

    開店半年で会員200人…摘発された錦糸町のハプバー「人気の秘密と集客の手口」