横綱照ノ富士「手負いの怒髪天」に対戦力士は戦々恐々…キレると発動する乱暴相撲

公開日: 更新日:

 手負いの獣は恐ろしい。人間もまた然りである。

 3月場所の出場を明言した横綱照ノ富士(32)。出場の可否を問われた際、「出るに決まってる。最近、休場ばかりだから聞かれるんだろうけど」とムッとして言ったことからもわかるように、「すぐに休む」イメージに辟易しているのは間違いない。

 もちろん、状態が万全でないのは横綱自身が誰よりも理解している。優勝した1月場所の疲労やダメージの影響で、相撲を取る稽古を再開したのは今月1日。調整に不安が残るものの、少々負けが込んだからといって、簡単に休場するつもりはなさそうだ。

 もともと、実力は今の土俵でも頭ひとつ抜けている。中でも先場所は相手の差し手を抱えて極める相撲が猛威を振るった。力士が恐れているのが、これだ。

 先場所の初日は宇良の肘を極めて小手投げを繰り出すと、こらえる宇良の右腕があらぬ方向に曲がったように見えた。「本気を出せば折れてたかもね」とは、取組後の横綱の弁である。

「小手投げといえば、有名なのが大関・魁皇(現浅香山親方)でしょう。リンゴを握り潰せる怪力から繰り出される小手投げは恐怖の的で、栃乃洋(現竹縄親方)は左肘を折られ、玉乃島(現放駒親方)も左肘を負傷させられた。他にも病院送りにさせられた力士は何人かおり、しこ名をもじって『破壊王』と呼ばれていたくらいです。照ノ富士だって、パワーでは負けていない。まして、『下手に休めない』という精神状態では、魁皇ばりの強引な小手投げを打ってもおかしくない」(角界OB)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    藤川阪神のドラ1指名は高卒投手か…最速150キロ超で《潜在能力の高さは世代ピカイチ》

  2. 2

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  3. 3

    谷原章介長男の芸能界挑戦で改めて感じる器の大きさ…実父・いしだ壱成と共演の可能性も

  4. 4

    目黒蓮“おバカキャラ封印”でますます上がる俳優業のハードル 「何をやってもキムタク」化の不安

  5. 5

    小泉孝太郎を他者第一にした "師匠"いかりや長介の教え

  1. 6

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  2. 7

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 8

    失敗を失敗でなくしてくれた…ふかわりょうの恩人に対する深い愛情

  4. 9

    森七菜の移籍トラブルと重なる伊藤健太郎の不義理退所…チラつくステージママの影

  5. 10

    昇格決定的の中日・井上二軍監督は立浪監督と何から何まで“正反対”《明るさと社交性のある熱い男》