名門ゴルフクラブには「初心者向けコース」もちゃんと併設されている
スコットランドの首都エディンバラから北に370キロ。セントアンドルーズから約5時間のドライブで、ドーノック湾の海岸線に広がる「ロイヤル・ドーノック・ゴルフクラブ」に到着する。
この偉大なリンクスコースを知ったのは、今から遡ること40年前。大学生だった時に「世界の名門ゴルフコース」(朝日新聞社刊)を手に入れ、ページを開いてプレーしてみたいと目を奪われた。
全英オープンを5回制したトム・ワトソンが「こんな素晴らしいコースは他にはない」と語り、聖地セントアンドルーズよりも偉大だと評されるコースに魅せられた。
ドーノックにはチャンピオンシップとストラーの2つのコースがある。
今回のゴルフ旅では両コースを事前にネット予約。プレーフィはチャンピオンシップが250ポンド(約4万6250円)、一方ストラーは80ポンド(1万4800円)。3倍以上の違いに驚いたが、これには理由がある。
本場リンクスにはさまざまな難易度のコースがあり、名門コースの多くはやさしいコースが併設されている。セントアンドルーズにも、このドーノックにも初心者や女性、シニアのための手軽にプレーできるコースがあり、そこは名門クラブであってもリーズナブルな料金でプレーできる。それが、ストラーである。
チャンピオンシップはスタートホールにキャディーが待機し、スターターがちゃんといる。トーナメントコースのような面持ちだ。
それに対して、ストラーは日本の河川敷コースのような雰囲気があり、親子連れやシニアゴルファーがセルフでスタートしていく。
郷に入っては郷に従え。普段河川敷でプレーするのと同じく、キャディーバッグにはクラブ7本だけを入れて、担ぎセルフでプレーすることにした。