国内女子ツアーに大激震!看板大会「日本女子プロ」から冠スポンサーのコニカミノルタが撤退

公開日: 更新日:

 6日最終日の「北海道meijiカップ」は、首位発進の鈴木愛(29)が最終日もボギーフリーの5バーディーを奪って逃げ切り、2年ぶりに優勝、ツアー通算18勝目を挙げた。

 その裏で女子ツアーに激震が走っていた。

 8月1日にコニカミノルタが「日本女子プロゴルフ選手権」(9月7~10日)の特別協賛を、今年限りで終了すると発表したからだ。

■27年間も続いた関係が…

 日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)主催の国内メジャー大会であり、1997年の第30回大会以来27年間も続いたなじみ深い冠スポンサーの撤退だけにビックリした関係者も多い。

 小林浩美会長はニュースリリースに、「コニカミノルタ株式会社のブランド力に支えられJLPGAは大きく成長することができ、女子プロゴルフ界の発展に大きく寄与していただきました」とコメントを寄せている。

 女子プロ協会が優良スポンサーのブランド力を失うマイナスは小さくない。契約満了が理由だとしても、協会の看板大会だけにダメージも大きいといえる。

 ゴルフ大会の運営には賞金や会場設定など1大会4、5億円の費用がかかるといわれる。新たな特別協賛社が見つからなければ、協会は自前で資金を調達しなければいけなくなる。「まだ次のスポンサーのあてはありませんが、すぐに決まると高をくくっているのではないでしょうか」(協会関係者)と、いまのところ協会上層部に危機感は感じられないようだ。

■後釜の協賛企業が見つからず

 しかし、大会スポンサーがなかなか決まらないケースが問題になっている。

 小林会長はテレビ各局と対立しながら放映権の協会帰属に成功して、有料ネット配信を強硬に進めてきた。

 その方針に反発した「GMOインターネットグループ」は、2021年大会を最後に大会開催を辞退。その大会の開催週はずっと空いたままだ。

「GMOインターネットの後釜にと、22年からは協会が主催して特別協賛会社を探して大会開催を目指してきましたが、賞金をアップしていることもあり協賛料金が高く、スポンサーのなり手が見つからない状態が続いています。それどころか、21年から始まった協会主催“楽天スーパーレディース”もうまみがない、と楽天グループの撤退がウワサされています。上場企業が軒並み撤退となると、他のスポンサーにも影響が出てきます」(協会関係者)

 小林会長は協会の財政基盤の強化を目指して、次々とツアー改革に取り組んできた。

 最初は大会主催者にあった放映権を奪い、放映権料収入を手に入れることだった。しかしネット配信は契約数が伸び悩んでおり、当初の見込みほど収益が大きく上がらなかった。それどころか、地上波での試合中継が少なくなって、女子プロ人気も頭打ちになってきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  2. 2

    小泉進次郎氏「死ぬまで働け」戦慄の年金プラン “標準モデル”は萩本欽一…なんでそうなるの?

  3. 3

    阪神・近本の“球宴サイクル安打”に感じる恥ずかしさ

  4. 4

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  5. 5

    貴景勝に今場所終了直後の「引退説」…満身創痍で大関陥落も「株・部屋」には不安なし

  1. 6

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 7

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  3. 8

    巨人が決められないバント、出ない適時打の八方ふさがり

  4. 9

    「負けた」はずの琴桜が「勝った」ウラ事情…疑惑の軍配が大炎上《翔猿がかわいそう》

  5. 10

    U18高校日本代表の気になる進路は?ドラ1最大4人、大阪桐蔭勢は早大、法大進学か