佐々木朗希がコケたら侍Jもコケる…WBCでの先発構成には不安が尽きない
3月開催のWBCに出場する侍ジャパンの栗山英樹監督とテレビ朝日系のスポーツ番組で対談した。そんな縁もあり、ぜひ世界一になって欲しいのだが、問題点も多い。
前回のコラムで、めぼしい右打者が鈴木誠也(カブス)しかいない危うさを指摘したが、それだけじゃない。
聞くところによると、日本中が「投打の二刀流」を期待する大谷翔平にしても、所属しているエンゼルスが水面下でいろいろ注文を出してきているそうだ。年俸を39億円も出しているのだから、当然なのかもしれないが、栗山監督はさぞ頭が痛いだろう。メジャー開幕前の大会でフル回転するのは難しそうで、結局はDH限定起用になるのではないかとみている。
15人の代表投手陣は精鋭揃いだが、ほとんど登板機会のない投手が4、5人は出るものだ。「50球以上投げた場合、中4日を空けなければならない」というルールが今大会も採用されれば、大谷ら速球派が多く、球数が多くなりがちな日本には不利に働く可能性がある。
先発を任される4人のうち、特に心配なのは佐々木朗希(ロッテ)である。昨年11月のオーストラリアとの強化試合は4回無失点だったものの、奪った三振は2つ。滑るとされるWBC球の扱いに苦慮しているように見えた。東京ドームの硬いマウンドを苦手にしているようだし、米国のマウンドはもっと硬い。先発陣の大谷とダルビッシュ有(パドレス)の起用法に所属球団から注文が入り、佐々木がコケるようなら一転、日本は窮地に陥る。メジャーリーガーを多数招集して「最強メンバー」と盛り上がるが、制約が多い分、逆に首を絞めることにならないか。不安は尽きない。