著者のコラム一覧
松崎菊也戯作者

53年3月9日、大分県別府市生まれ。日大芸術学部放送学科卒業後は宇野重吉らが率いる「劇団民藝」に所属。その後はコントグループ「キモサベ社中」「キャラバン」を経て、88年にコントグループ「ニュースペーパー」を結成。リーダー兼脚本家として活躍した。98、99年にはTBSラジオ「松崎菊也のいかがなものか!」でパーソナリティーを務めた。現在も風刺エッセイや一人芝居を中心に活躍中。

行司が「まわし待った」 結びの一番ボロンで起こる惨劇あれやこれや

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 しかし、NHK大相撲中継は成人向けではない。当然子どもも見ている。しかも生放送。あわよくば(もとい!)運悪く、最も視聴率の高い結びの一番でまわしが脱げてボロンと露出してしまったら、一体どうするのだろうか? 行司は瞬時に機転を働かせて手に持った軍配でサッと隠すのだろうか。

 さて、ここで一つ問題が浮かび上がる。土俵は丸い。ボロリが露見するのは正面だけではない、四方八方360度から隠さねばならないのだ。それも動画であって精子が出ない(も、もとい!)静止画でない。

 何度スローモーションで再現しても局部はたった一枚の軍配で見事に隠され、北の富士サンが「おお、隠れてるねえ」とつぶやく。

 軍配差し違えひきも切らず、力士と一緒に土俵下へ転げ落ちること幾度。とっさの判断力が問われているあの、式守伊之助にそんなことができると思っているのか!

 生放送中にまわしが脱げて突然ボロリの瞬間に画面上の局部にボカシを入れる技術などテレビ局には(おそらく)ない。今回の結びの一番後、NHKは「災害に限定せず危機管理に関する放送事故緊急対策本部」を立ち上げ、次のような対策を決定したんだろうか。

 若元春のまわしが脱げた刹那、奥入瀬渓流などの美しい風景動画に切り替わり、テロップで「ただ今画面の乱れが発生しています」ではなく、「ただ今風紀の乱れが発生しています。しばらくそのままでお待ちください」。

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