自己最悪5失点…佐々木朗希はなぜ打たれた?元ライバル校監督は「クセバレ」の可能性を指摘

公開日: 更新日:

 完全試合男・ロッテ佐々木朗希(20)が打たれた。

 3日の巨人戦(東京ドーム)に先発。二回にポランコに右翼フェンス直撃の三塁打を打たれると、増田陸に161キロの直球を右中間への二塁打とされ、先制を許す。三回1死二塁から岡本和に高めに抜けたフォークボールを右中間席へ叩き込まれ、今季64イニング目にして初の被弾となった。四、五回にも失点し、5回89球を投げ、8安打5失点で今季初黒星(5勝)だ。

 岩手・専大北上高の監督として同じ岩手・大船渡高時代の佐々木朗を攻略したことがある中尾孝義氏がこう言う。

「巨人の各打者はバットを短く持ってファーストストライクを積極的に振っていった。チームとして徹底していたのでしょう。佐々木朗は直球がシュート回転し、フォークも高めに浮いていたし、調子は悪そうでした。いい時は高めの伸びる直球が一番難しい。高校の時に対戦した際は『高めを捨てろ』と指示をしましたから」

 中尾氏が指摘するように、佐々木朗が対戦した打者25人のうち、ファーストストライクをスイングしたのは17人。積極的な打撃で佐々木朗にプレッシャーをかけた。打たれた8安打のうち、5本が中堅から逆方向への当たり。強振せず、コースに逆らわないスイングも徹底していた。

「チームの足を引っ張ってしまい申し訳ないです」とコメント

 昨年までソフトバンクの監督を務め、この試合のテレビ解説を務めた工藤公康氏は、本拠地のマリンスタジアムと東京ドームのマウンドの違いに言及していたが、前出の中尾氏も「確かに投げにくそうでした。今の東京ドームのマウンドは硬いメジャー仕様。3月のオープン戦でも打たれたし、先週好投した甲子園は柔らかいマウンドなので、東京ドームが合わないのでしょう」と指摘。さらにこう続けた。

「佐々木朗と松川のバッテリーは3盗塁され、足でも揺さぶりをかけられた。モーションを盗まれたにせよ、三盗を許したことが引っ掛かります。各打者がファーストストライクの直球を分かっているかのようにスイングしていたことも含め、佐々木朗か松川のなんらかのクセが、巨人側にバレていた可能性はあると思います」

 佐々木朗は「見ての通りです。自分のミスもありましたし、チームの足を引っ張ってしまい申し訳ないです」とコメント。交流戦打率.235の貧打にあえぐ巨人打線に、最速164キロの剛腕はこうして攻略された。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  2. 2

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 3

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  4. 4

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5

    金銭トラブル退団ヤクルト畠山コーチ「若かりし頃の愚行録」…酒浸りでデーゲームに朝帰り、練習サボって風呂

  1. 6

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  2. 7

    中日「ポスト立浪」に浮上する“第3の男” 侍J井端弘和監督、井上一樹二軍監督の名前が挙がるが…

  3. 8

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  4. 9

    新庄監督は日本ハムCS進出、続投要請でも「続投拒否」か…就任時に公言していた“未来予想図”

  5. 10

    ヤクルト畠山コーチが突然の退団 原因は金銭トラブルか…水原一平事件では「畠山は大丈夫か?」との声が

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  2. 2

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 3

    楽天・田中将大に囁かれていた「移籍説」…実力も素行も問題視されるレジェンドの哀れ

  4. 4

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  5. 5

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6

    松原千明ちゃんとの結婚と死会員限定記事

  2. 7

    松田聖子が『博士ちゃん』昭和歌手特集でランク圏外のナゾ…令和もトップ走る聖子らしい“こだわり”

  3. 8

    巨人・阿部監督「心折れそう」…ヘルナンデス痛恨の左手首骨折離脱で現場&フロントWパンチ

  4. 9

    「24時間テレビ」に“旧ジャニーズ不要論”噴出…20年以上続いたメイン司会途絶えて視聴率回復の皮肉

  5. 10

    やす子「24時間テレビ」での好感度上昇は諸刃の剣…早くも“イジリにくい芸人”になる懸念