大谷翔平3度目1試合2発も慎重な口ぶり…好調続かぬ裏に「酷使・古傷・打撃改造」の3不安

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 ようやく波に乗れるのか。

 エンゼルス・大谷翔平(27)が日本時間30日のブルージェイズ戦で相手のエース右腕べリオスから2打席連続本塁打。10号、11号と立て続けにマークして2年連続通算4度目の2ケタ本塁打にも到達した。

 1試合2発は今季3度目。前日まで5試合、計17打席連続無安打と不振が長引いていただけに、試合後の大谷は「1日だけでは分からないので、あした以降はどういう感覚なのか、確かめながらやりたい」と慎重な口ぶりだったが、それも当然か。

 今季の打者・大谷は好調が長続きしないからだ。4月16、17日のレンジャーズ戦で1試合2発を含む3本塁打を放ちながら、その後は10戦連続ノーアーチ。同30日のホワイトソックス戦で4号ソロを放った後も当たりが止まり、5号が出るまで9試合を要した。今月10日のレイズ戦ではキャリア初の満塁弾を含む2打席連続本塁打、15日のアスレチックス戦では節目の通算100号の大台に乗せたが、いずれも当たりが続かなかった。

 米球界では、MLBが今季から採用した飛ばないボールの影響や、対戦相手から徹底的に研究されていることが、好調が続かない要因になっているとの指摘もある。

 しかし、それ以上に懸念されているのが大谷のフィジカルの問題だ。投打の二刀流をこなし、ただでさえ他の選手と比べて体への負担が大きい上に、完全休養したのは4月29日のガーディアンズ戦の1試合のみ。リーグ2位タイの48試合に出場するなど、開幕から二刀流としてフル稼働し続けている影響は下半身に出ており、今月1日には股関節痛、投手として先発した同27日には腰の張りを訴えている。

全力走塁で腰や股関節への負担も大きい

 大谷は、花巻東高時代から下半身に不安を抱えており、2年生の夏には「左股関節骨端線(骨と軟骨の境目)損傷」を患った。

 メジャー移籍後も股関節の不安に悩まされ、渡米1年目、2018年のシーズンには股関節の機能不全から右肘への負担が増し、靱帯を修復するトミー・ジョン(TJ)手術を受けた。

 元ドジャースのアシスタントトレーナーで現在は東京・港区でマッサージやトレーニング指導などを行う「ルートヴィガー」を運営する深沢英之氏が、こう言う。

「メジャーではマウンドを含めてグラウンド全てが硬いため、想像以上に下半身に負担がかかります。大谷選手は投げること打つことに加えて積極的に盗塁するなど、走塁にも全力で取り組んでいるだけに腰や股関節に疲労が蓄積され、張りや痛みにつながったと考えられます。高校時代に痛めた股関節の程度や状態は分かりませんが、完治し切っていないのであれば、今後も不安は拭えません。右肘手術からのリハビリ段階だった昨季とは異なり、今季は投打ともフルにパフォーマンスを発揮できるはずです。全力でできるからこそ疲労がたまりやすいだけに、昨季以上にコンディショニングが重要になります」

■打撃フォーム改造で下半身への負担増か

 打撃フォームの改造も本塁打を量産できない一因になっているのではないか。昨季はシーズン終盤まで本塁打王を争いながら、ブルージェイズ・ゲレロ、ロイヤルズ・ぺレス(ともに48本)の後塵を拝した。今季はオフのトレーニングでスイングのスピードアップに取り組み、球種を見極めるため、ミートポイントをより体に近づけた。本塁打になりやすいよう、打球に角度をつけるためでもあるのだろう。アッパー気味のスイングも目立っている。

 元中日監督の谷繁元信氏はフジテレビの番組で「スイングの始動時に右腰が浮き上がっているのが気になる」とした上で、「股関節や腰の状態に関係しているのではないか」といった見方をしていた。今の打ち方が下半身への負担を大きくしている可能性もある。

 評論家の山崎裕之氏がこう指摘する。

「球を引きつけるのは決して悪い打ち方ではないにしろ、始動が遅れてバットの芯で捉え切れてない打席が少なくありません。下半身の故障や疲労との因果関係は定かではありませんが、むしろ昨季と比べて外角の変化球に体が早く開いてしまい、フォームを崩されて三振や凡打に倒れるケースが増えています。徹底した外角への変化球攻めに遭い、我慢しきれずに手を出してしまっているのです。好調が長続きしないのは、下半身の故障や疲労に加え、球の見極めができていないからでしょう」

 30日現在、ア・リーグの本塁打数トップはヤンキース・ジャッジの18本。1日からのヤンキースとの直接対決ではライバルを猛追できるか。

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