札幌市民の過半数が反対でも止まらない…「2030年冬季五輪」招致活動の能天気

公開日: 更新日:

「招かれざる大会」がまた開催されるのか。

 10日、「北海道・札幌2030オリンピック・パラリンピック プロモーション委員会」の第1回会議が札幌市内で開かれた。同委員会の最高顧問にはスポーツ議連会長を務める麻生太郎氏を据え、会長代行には日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長(64)が就任。オンライン参加も含め、各界の有識者が約2時間意見を交わした。

 お歴々は、1972年以来の2度目の札幌五輪開催にやる気満々だが、国内での「五輪アレルギー」は依然として根強い。

 大きな要因は莫大な大会経費だ。昨年11月に札幌市が発表した大会概要計画では、開催経費を2800億~3000億円と見積もっていたが、こんなものはアテにはならない。同12月、東京五輪・パラリンピックの開催経費は1兆4530億円になる見通しだと大会組織委などが発表したが、これは招致時の約2倍の金額だ。現在はロシアのウクライナ侵攻により世界情勢は不安定で、世界のコロナ感染も収束していない。東京五輪の経費の検証なども終わっていないのに、「30年五輪も、ぜひ札幌で」というのだから常軌を逸している。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    春闘「下請け泣かせ42社リスト」大企業の賃上げは中小企業の犠牲で成り立つ

    春闘「下請け泣かせ42社リスト」大企業の賃上げは中小企業の犠牲で成り立つ

  2. 2
    2006年東大阪集団リンチ殺人事件 小林竜司死刑囚は「面会室ではにこやかで、話し方も丁寧だった」

    2006年東大阪集団リンチ殺人事件 小林竜司死刑囚は「面会室ではにこやかで、話し方も丁寧だった」

  3. 3
    犬かコヨーテか? テキサス州で保護された動物 DNA検査の結果で分かった正体

    犬かコヨーテか? テキサス州で保護された動物 DNA検査の結果で分かった正体

  4. 4
    米国で最も人気のある犬 31年首位「ラブラドルレトリバー」2位転落、王座を奪ったのは

    米国で最も人気のある犬 31年首位「ラブラドルレトリバー」2位転落、王座を奪ったのは

  5. 5
    大谷翔平WBCで旋風も品行方正すぎて惹かれない?清原和博のような“やんちゃ”は時代錯誤か

    大谷翔平WBCで旋風も品行方正すぎて惹かれない?清原和博のような“やんちゃ”は時代錯誤か

  1. 6
    日テレ「さんま御殿」NHKアナ大量出演は“青田買い”か? 夢の競演に隠された別の思惑

    日テレ「さんま御殿」NHKアナ大量出演は“青田買い”か? 夢の競演に隠された別の思惑

  2. 7
    三浦瑠麗氏の“セレブアピール”なぜ嫌われた? 夫逮捕でもオシャレに決める強心臓

    三浦瑠麗氏の“セレブアピール”なぜ嫌われた? 夫逮捕でもオシャレに決める強心臓

  3. 8
    ドルガバを着て顔に野心が透ける三浦瑠麗さんのこと、あたし好きだったんだな

    ドルガバを着て顔に野心が透ける三浦瑠麗さんのこと、あたし好きだったんだな

  4. 9
    株価大幅下落の今がチャンス!家計を助ける3月確定株主優待「食品・外食」など33銘柄

    株価大幅下落の今がチャンス!家計を助ける3月確定株主優待「食品・外食」など33銘柄

  5. 10
    「なにわ男子」主演映画の動員数で高橋恭平が道枝駿佑を逆転か メンバーの切磋琢磨で生じる懸念

    「なにわ男子」主演映画の動員数で高橋恭平が道枝駿佑を逆転か メンバーの切磋琢磨で生じる懸念