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友成那智スポーツライター

 1956年青森県生まれ。上智大卒。集英社入社後、今はなきPLAYBOY日本版のスポーツ担当として、日本で活躍する元大リーガーらと交流、米国での現地取材も頻繁に行いアメリカ野球やスポーツビジネスへの造詣を深める。集英社退社後は、各媒体に大リーグ関連の記事を寄稿。04年から毎年執筆している「完全メジャーリーグ選手名鑑」は日本人大リーガーにも愛読者が多い。

10年前とは隔世の感…メジャーで頭角を現すアジア系選手続出! いまや一大勢力に

公開日: 更新日:

 開幕から10日ほど経過し、目立った活躍をしているのは今季レギュラーに抜擢されたアジア系米国人のプレーヤーだ。

■ガーディアンズの中国系ルーキーが鮮烈デビュー

 その代表格がガーディアンズ(旧インディアンス)のルーキー外野手スティーブン・クワン(24)である。

 クワンは中国系3世で、ウリはイチローばりの動体視力とバットコントロールだ。開幕戦でメジャーデビューしてから、この長所をいかんなく発揮し、いきなり「26スイング空振りなし」をやって注目された。これは2000年以降の最長記録である。クワンは開幕から4試合目まで安打や四球で15度も出塁。これは「4試合目までの出塁数」のメジャー最多記録である。

■ヤンキースは日系捕手が正妻定着

 もう一人、今季レギュラーに抜擢されたアジア系米国人のプレーヤーにロッキーズのコナー・ジョー(29)がいる。ジョーも中国系3世で、1940年代、祖父の代に広東から移住。父親はサンディエゴで中華料理店を2つ経営する実業家だ。ジョーが注目されるのは、2020年春に睾丸のがんである精巣腫瘍により長期間戦列を離れ、抗がん剤治療で痩せ細りながら、不屈の精神で体力を回復させ、今年レギュラーに上り詰めたからだ。主にDHとして出場しているが、開幕から途切れることなく長打やタイムリーが出ており大化けの可能性が出てきた。

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