引退する日本ハム斎藤佑樹はなぜプロで活躍できなかったか
11日にプロ野球のドラフト会議が行われた。入る者がいれば去る者もいる。先日、日本ハムの斎藤佑樹が引退を表明した。
早実(西東京)時代、2006年夏の甲子園で優勝し、フィーバーとなった。その年のセンバツ準々決勝で、私が部長だった横浜(神奈川)が早実と対戦した。
斎藤の決め球は切れ味鋭いスライダー。私は「避けて通れない変化球」と判断し、スライダー狙いを徹底させた。
「避けて通れる変化球」とは「ストライク率が4割以下」の場合。例えばフォークなどの落ちる球が当てはまる。「避けないといけない球」だ。逆に「5~6割以上がストライク」なら、狙っていかないとダメ。これが「避けて通れない変化球」である。
「小倉ノート」の対策通り、横浜は先発の斎藤から三回までに6点を奪ってKO。13―3で勝利した。ただ、斎藤は2回戦の関西(岡山)戦で延長15回を完投。翌日の引き分け再試合もリリーフ登板し、横浜戦が3連投目だった。疲労から、いつものキレはなく、横浜としては幸運だった。