ロッテ福田秀平を直撃 争奪戦を経て新天地を選んだ真意は

公開日: 更新日:

 福田秀平(外野手・31)は昨オフ、ソフトバンクから国内FA権を行使。ヤクルト西武など6球団の競合の末に、ロッテ入りを決断した。昨季3600万円だった年俸は4年最大6億円に。巨大戦力を誇るソフトバンクでは定位置をつかめなかったものの、守備、走塁などの能力が高く評価され、FAバブルの象徴となった。なぜ13年間プレーした福岡を出ようと思ったのか、ロッテ入りを決断した理由は何か。話を聞いた。

■9割5分が「勝負しろ」と後押し

 ――ソフトバンクから国内FA権を行使しようと決断した理由は?

「他球団から自分はどんな評価をされているのかを聞きたかったのが一番です。ホークスが宣言残留を認めてくれたからこそできた。『出場機会が欲しかったのか』と、皆さんによく言われるんですけど、どこであってもレギュラーを取らないといけません。特に守備と走塁はどの球団からも高く評価していただいたことがすごくうれしかったです。主に守備固め、ここ一番の代走という立場でやってきて、自信を持ってやってきたつもりでしたが、今までやってきたことが間違いではなかったんだという感覚になりました」

 ――課題だった打撃も18年に7本塁打、19年には9本塁打と結果が出始めたことも、FAを決断する要因に?

「打撃コーチやスコアラーさん、さらには川島慶三さんや同級生の柳田から、『中堅から右翼方向の引っ張った打球が一番いい打球がいくんだから、その長所を消すべきではない』とアドバイスを受けた。それまでは足を生かして逆方向に打とうという意識が強すぎて、縮こまって打席に入っていた。長所を生かそうと取り組んできた形が少しずつ結果に表れてきたことも、外に出て勝負しようと決断するきっかけになりました」

 ――ソフトバンクは巨大戦力を誇る。その中でレギュラーを取るのは難しいと思ったことは?

「正直、レギュラー争いの土俵に上がれないことは自分自身でも感じていました。外野には同級生の柳田というスーパースターがいて、グラシアル、デスパイネがいる。それに、日本で60本打つなど最高の実績があり、なおかつ日本人扱いになるバレンティンが来るかもしれない、という噂もあった。代走メンバーでも周東という若手も出てきました。そんな中で、アドバイスを聞いた9割5分の人が『ホークスを出て勝負しろ』と。周りの人たちの後押しがなかったら、ホークスに残った可能性が高かったと思います」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    大山悠輔逃し赤っ恥の巨人にOB評論家《良かった》 FA争奪戦まず1敗も…フラれたからこその大幸運

  4. 4

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  5. 5

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  4. 9

    清原ジュニアが現役引退表明…今度はテレビ局が争奪戦か? こんなにいる慶大野球部出身アナウンサー

  5. 10

    「エンゼルス佐々木朗希」誕生へ…菊池雄星との大型契約&異例の早期決着で獲得に布石

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  2. 2

    巨人50億円補強を前に既存戦力に“大盤振る舞い”のウラ…丸佳浩、山﨑伊織にオコエ瑠偉まで笑顔の契約更改

  3. 3

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    補強?育成?ソフトBまさかの日本シリーズ惨敗で大混乱…物議を醸した《支配下7人クビ》のひずみ

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    「エンゼルス佐々木朗希」誕生へ…菊池雄星との大型契約&異例の早期決着で獲得に布石

  3. 8

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 9

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  5. 10

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース