東大刺傷事件の犯行時「偏差値73の東海高校から来た」と叫んだ神童の異常な執着心
「偏差値73の東海高校から来た。実力はある。来年、東大を受験する!」
東大医学部を目指していた名古屋市の東海高校2年の少年A(17)はこうわめきながら、犯行に及んだという。
1月15日午前8時30分ごろ、大学入学共通テスト会場となった東大農学部の正門前で、Aは千葉県から来た高校3年の受験生の男女2人と通りがかりの72歳の男性を包丁で次々と切り付けた。Aはその2時間半ほど前に現場付近を下見。そして襲撃の10分ほど前には、東京メトロ南北線の電車内や東大前駅構内のホーム、改札付近、階段など8カ所以上で火のついた着火剤を投げつけた。
殺人未遂容疑などで逮捕されたAは調べに対し、「勉強がうまくいかず、事件を起こして死のうと思った。医者になるために東大を目指していたが、成績が1年前から振るわなくなり、自信をなくした。医者になれないなら、人を殺して罪悪感を背負って切腹しようと思った。リュックに液体を染み込ませて火をつけようとしたが、うまくいかなかった」と供述した。
Aはのこぎりやナイフに加え、4リットル以上の可燃性の液体、火炎瓶などを所持していたというから、ヘタをすれば大惨事になりかねなかった。