【独自】自民裏金のキーマンは参考人聴取で“暴露”の可能性…戦々恐々の旧安倍派幹部が本紙に重大証言

公開日: 更新日:

 真相解明に向け、一歩前進となるのか。自民、立憲民主両党は19日、旧安倍派の会計責任者だった松本淳一郎元事務局長(政治資金規正法違反で有罪判決)の参考人招致について、20日の開催を延期することで一致した。自民側が聴取の日時や場所の非公開や、質問項目の制限を求めたことに野党側が反発し、折り合わなかったことが原因だ。

 しかし、松本氏の招致は新年度予算案の採決の前提となっているため、今後、改めて開催される見込みだ。果たして「キーマン」は全てをブチまけるのか──戦々恐々の安倍派の元幹部から、日刊ゲンダイは重大な証言を得た。

  ◇  ◇  ◇

 今国会開会前から野党は、松本氏の参考人招致を要求。衆院予算委員会で多数決による議決を新年度予算案の審議入りの条件に突きつけていた。結果、自民は応じざるを得なくなり、野党の賛成多数で招致が決定。しかし、松本氏自身はこれまで2度にわたり招致に応じない意向を示し、自民も消極姿勢をとり続けてきた。

 20日の参考人招致は見送られたが、改めて開催される公算が高い。ある永田町関係者がこう解説する。

「松本氏招致にこだわる野党は、自民が応じない場合、立憲民主党安住淳予算委員長の職権で予算案の採決に応じない構えまで見せていた。野党側の強気な意向は自民側も分かっており、いずれ招致に応じざるを得ないと考えていたようだ。目下、衆院は予算案成立を巡る与野党の最終攻防が行われている段階。自民は、いずれ野党側への譲歩を迫られることになるでしょう」

 聴取の最大の焦点は、松本氏の裁判での証言と安倍派幹部の政治倫理審査会などでの発言の齟齬だ。

 安倍派のキックバックは、安倍元首相が中止を決めながら、死去後に再開。松本氏は昨年の公判で「ある幹部が再開を要望してきた」と語り、2022年8月の幹部会合で再開を決定したと証言した。

 会合出席者は塩谷立下村博文両元文科相に西村康稔元経産相、世耕弘成前参院幹事長の安倍派幹部4人と松本氏。松本氏を除く4人は軒並み関与を否定した。この食い違いについて、松本氏が何を語るのかが注目となる。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 政治のアクセスランキング

  1. 1

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  2. 2

    【動画あり】イケイケ国民民主党に“パワハラ問題”噴出!女性衆院議員からの罵倒叱責で体調不良に…4人も離党の異常事態

  3. 3

    「石破降ろし」加速へ…10万円商品券配布バレ、深夜の公邸会見で記者にネチネチ逆質問の完全墓穴

  4. 4

    石破首相のトンデモ持論「退職金増税」に自民議員真っ青…国会で課税見直し“明言”、参院選の争点化待ったなし

  5. 5

    杉田水脈氏が自民党大会に出没、報道陣に本音ブチまけ 裏金問題に「説明を求められていないので」と反省ゼロ

  1. 6

    立ち往生する石破政権に旧安倍派が大暴れ…“歩くヘイト”杉田水脈氏頼みで自民党は衰退の一途

  2. 7

    国民とズレまくる石破首相の政治感覚…進めるのは「国民に受けないこと」ばかり、差別主義者の参院候補は満面の笑みでお出迎え

  3. 8

    膨張するカウンターに萎縮し大好きな選挙が苦行に…渋谷のマイク納めは中止

  4. 9

    江藤拓農水相が石破政権の最初の更迭大臣に?「隅々まで読んだ」はずの食糧法めぐり“逆ギレ誤答弁”連発

  5. 10

    財務省に操られる立憲執行部はもはや「国民の敵」…党内に2つ目「消費減税」勉強会発足も馬耳東風

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  2. 2

    母・辻希美の光る危機管理センス…希空が大手芸能プロ入りしなかった“七光り批判”回避以外の大人の事情

  3. 3

    J1に異変!2連覇の神戸が開幕から5戦未勝利「3つの元凶」…選手間にはフロント幹部への不信感も広がる

  4. 4

    「石破降ろし」加速へ…10万円商品券配布バレ、深夜の公邸会見で記者にネチネチ逆質問の完全墓穴

  5. 5

    キャバクラ通い朝乃山 厳罰招いたウソと大関復帰の可能性

  1. 6

    コシノジュンコそっくり? NHK朝ドラ「カーネーション」で演じた川崎亜沙美は岸和田で母に

  2. 7

    ナベプロが新たな柱に社運をかけた状況で、ジュリーの立場は息苦しく…

  3. 8

    大阪万博パビリオン建設は“24時間体制”に…元請けの「3月中には完成させろ!」で危惧される突貫工事の過酷労働

  4. 9

    公共施設へのスターバックス出店に相次ぐ疑問…愛知県津島市では激安賃料への批判も

  5. 10

    大阪万博まで1カ月で異常事態! リングの盛り土ボロボロ削れ浸水被害の恐れ…識者は台風や高潮を危惧