保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

大衆的人気もあった近衛文麿を利用した勢力

公開日: 更新日:
第1次近衛内閣発足。第73通帝議会開院式を終え、院内大臣室ベランダに並んだ近衛内閣閣僚。前列中央が近衛文麿首相、その左後ろが米内光政海相、右2人目が杉山元陸相。前列左から2人目が広田弘毅外相=1937(昭和和12)年6月4日(C)共同通信社

 近衛文麿が現実に首相の座についたのは、二・二六事件後に誕生した広田弘毅内閣、陸軍の林銑十郎内閣の後を継いでのことであった。昭和12(1937)年6月である。広田も林もそれぞれ1年間も政権を担うことはできなかった。林に至ってはわずか3カ月余の内閣であった。二・二六事件後に西園寺公…

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