福島県大熊町の解体現場から鉄くず横流し 放射能汚染の可能性、再利用の恐れも
原発事故の放射性物質に汚染された可能性がある鉄くずなどが無断で持ち出され、横流しされていた。19日の毎日新聞が報じた。
無断持ち出しが判明したのは、福島第1原発が立地する福島県大熊町にある町図書館・民俗伝承館の解体工事現場。帰還困難区域の特定復興再生拠点区域内だ。環境省が発注した事業で、鹿島などの共同企業体(JV)が落札し、周辺の除染工事などと合わせて今年2月ごろから解体工事が行われている。
今年4~6月ごろ、複数の作業員が無断で持ち出し、鉄くずや銅線を帰還困難区域外の業者に売却。少なくとも7回繰り返され、約90万円を得ていたという。
放射性物質に汚染されている可能性があり、区域外で資材として再利用される恐れがある。