ウクライナのダム決壊で死者多数か…国連事務総長「ロシア侵攻の結果」と緊急声明で非難
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は6日の記者会見で、ウクライナ南部のカホフカ水力発電所の巨大ダム決壊で「多数の死者が出た恐れがある」と語った。ただ、現時点で正確な死傷者数は不明だとして、状況を注視していると強調した。
カービーはダム決壊の影響について「ウクライナの人々や地域にとって甚大だ」と指摘。ウクライナ当局と連携し、避難民への支援を検討していると表明した。ウクライナ軍による反転攻勢への影響に関しては「見極めるのは時期尚早だ」と述べるにとどめた。
また、「ダム爆破はロシアの仕業と指摘する報道を目にしている」と述べつつも、「現時点で何が起きたかを断定することはできない」と説明。ロシア軍が昨年からダムを占拠していた点に触れた上で、ウクライナ側と協力して情報収集を進めていると明らかにした。
一方、国連安全保障理事会は6日、ダム決壊に関する緊急公開会合を開いた。国連のグテレス事務総長は会合に先立ち、記者団に「ただ一つはっきりしていることは、これもまたロシアのウクライナ侵攻による壊滅的結果だということだ」と非難する緊急声明を読み上げた。