「東京28区」自公決裂で都議補選は自民候補“討ち死に”危機…まるで衆院選の「前哨戦」
衆院選挙区の区割り変更に伴い新設される「東京28区」の独自候補擁立を巡って、自公が決裂。公明党が次期衆院選で「東京では自民候補を推薦しない」と決め“公明票頼みの自民候補が続々と落選するのではないか”と囁かれている。
その行く末を占う「前哨戦」として永田町で注目を集めているのが、6月4日投開票の都議補選(大田区)だ。各党が大物を応援に送り込み、さながら国政選挙の様相である。
補選は、先月末の大田区長選への出馬のため、同区選出だった都議2人が辞職したことに伴い実施される。6人が出馬し、事実上、自民元職、日本維新の会の新人、立憲民主党と共産党から支援を受ける前職、小池都知事が特別顧問を務める「都民ファーストの会(都ファ)」の新人の4人が、2つの議席を争う構図となっている。
気になるのは、これまで自民と選挙協力してきた公明の動向だ。
「これだけの大騒ぎですから、今回、公明の支援者は自民元職の鈴木章浩さんには投票しないでしょう。どの候補にも肩入れせず、事実上の自主投票で臨むことになると思います」(公明関係者)
すると、鈴木氏の当選は怪しくなる。
「自民は、これまでの都議選では定数7(2017年まで定数8)の同選挙区で3人擁立し、全員当選させるケースがしばしばでしたから、組織票はある。普通なら今回は1位当選が当然だが、鈴木さんは女性都議へのセクハラやじが問題視された過去があり、地元の評判が最悪。それなのに公明票が来ないのは痛い。しかも、主要政党の候補は皆女性で、男性の鈴木さんは浮いてしまっている。現状、同区選出の自民都議は不在ですから、落選したら一大事です」(地元関係者)