自民分裂の北九州市長選挙で麻生系候補まさかの大逆転勝利 “本命”菅・武田連合敗北のワケ
自民党の分裂選挙となり、今後の永田町政局にも影響しかねないと注目されていた北九州市長選。5日投開票され、無所属新人の元厚労官僚・武内和久候補(51)が、自民、立憲民主、公明、国民民主推薦で無所属新人の元国交官僚・津森洋介候補(47)ら3人を破り、激戦を制した。
選挙戦前半までは津森氏圧勝とみられていたが、中盤から追い上げた武内氏が大逆転。開票結果は武内氏12万6839票に対し、津森氏11万2614票と、約1万4000票の僅差だった。
武内vs津森両氏の戦いは、福岡政界で対立する麻生太郎副総裁vs武田良太元総務相の代理戦争でもあった。自民党は津森氏を推薦したものの、麻生副総裁に近い一部の市議らが武内氏を支援。麻生副総裁は津森氏の推薦を決める党の決裁文書の署名を拒否していた。
「武田元総務相のバックには菅前首相もいて、津森候補の応援のために現地入りの予定もあった。直前にドタキャンになったが、党推薦もあるし、まさか津森候補が負けるとは思っていなかったでしょう。岸田首相に距離のある菅・武田連合が、麻生さんに敗れた形。さぞ麻生さんは得意満面なことでしょう」(政界関係者)