「ロ軍の弾薬、来年初頭には枯渇」と米軍高官指摘 米はウクライナへ「パトリオット」供与検討
米軍高官は12日、ロシア軍は、外国からの武器供与や古い兵器に頼らなければ、ウクライナ侵攻に使用する最新の火砲弾薬やロケット弾が来年初頭には枯渇する公算が大きいとの分析を示した。
同高官は記者団に対し、ロシア軍の新規の弾薬供給は「急速に逼迫しており、現在のペースでの攻撃を維持するなら来年初めまでしかもたない公算が大きい」と指摘。
そうなれば、老朽化した不発率の高い弾薬を使用せざるを得なくなるだろうとの見方を示し、通常兵器の在庫が底をつく中、「イランや北朝鮮などに接触し、信頼できる弾薬を得ようとしている」と語った。
一方、米CNNテレビは13日、米政府が地上配備型迎撃ミサイルシステム「パトリオット」のウクライナへの供与を検討していると報じた。ロシアによるインフラへのミサイル攻撃が続く中、ウクライナの防空態勢を支援するのが狙い。早ければ今週中に発表されるという。
ロシアはミサイルやドローンにより、電力などの重要インフラを破壊している。米国を含む先進7カ国の首脳は12日の共同声明で「防空システムおよび能力の供与に直近の焦点を当てる」と表明していた。
報道によると、米国防総省が計画を立てているが、オースティン国防長官の承認はまだ得られていない。供与が決まれば数日中に発送され、ドイツの米軍基地でウクライナ軍に使用法の訓練を実施するという。