保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

思想的背景よりも実利主義者 ニセ結核患者に化けた兵士を見抜く4つの特徴

公開日: 更新日:
上海事変。上海の閘北区から非難する人々(C)Underwood Archives/Universal Images Group/共同通信イメージズ

 青年軍医の前で激しく咳き込む。いかにも結核患者のような振る舞いである。むろんそれは序の口である。そして「故郷ではおっかさんと妹が朝から晩まで田んぼに出て働きづめだし、わしがいないから畑は草ぼうぼうだという……」と涙を流す。

 その上で「肺病になったら、もううちは全滅だわ」…

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