松本総務相“爆誕”に永田町ザワつく…民主党政権時代の閣僚起用に透ける岸田首相の忖度
「国会審議にすぐ対応できるよう閣僚経験者を充てるとは思ったが、まさか民主党政権の閣僚とは」──。辞任した寺田前総務相の後任人事で、岸田首相が松本剛明元外相(63)を起用したことに永田町では驚きの声が上がっている。
松本氏は東大法卒で1982年に興銀入行。89年に父の松本十郎氏が防衛庁長官になると、興銀を辞めて秘書官を務めた。2000年に民主党公認で兵庫11区から立候補して初当選。現在8期目だ。
民主党の菅直人内閣で、前原外相が外国人献金問題で辞任した際に外務副大臣から昇格し、外相を約半年間務めたが、15年に離党。17年9月に自民党入りが認められ、麻生派に入会した。民主党政権の閣僚経験者が自民党でも閣僚に起用されたのは今回が初のケースだ。
「党内では“外様”の松本氏をいきなり重要閣僚の総務相に起用したことに反発もあります。しかも、松本さんの専門分野は外交・安保で、総務行政は門外漢ですからね。どうも岸田総理は東大卒議員がお好きなようだが、東大出身者なら自民党内にもたくさんいるのに、なぜ松本氏なのか」(自民党中堅議員)
岸田内閣はわずか1カ月の間に3人もの閣僚が辞任する異例の事態になっているが、山際前経済再生相と葉梨前法相の後任に起用した後藤茂之経済再生相、斎藤健法相も、やはり東大卒の閣僚経験者だった。
「総理は旧統一教会との関係の薄さと、派閥のバランスを重視して人選した」と言うのは岸田派関係者だ。こう続ける。