寺田稔前総務相の後任に松本剛明元外相…ん? “悪夢の民主党政権”時代の閣僚ですけど
「政治とカネ」の問題で寺田稔前総務相(64)が辞任したのを受け、後任に自民党の松本剛明元外相(63)が就任した。
「大変重責だと思うが、しっかり負託に応えたい」
21日午前、岸田文雄首相(65)と官邸で面会した後、記者団に対して淡々とした口調でこう語っていた松本氏。SNSなどでは、松本氏が旧民主党政権で外相を務めていたため、《ん?この人は、安倍さんが繰り返し叫んでいた『悪夢の民主党政権』時代の閣僚だけど…》、《『悪夢の民主党政権』の閣僚をこのピンチに起用するってことは、岸田さんは悪夢じゃなかったと思っていたのだな》などと疑問の声が少なくない。
大臣としての手腕も未知数だ。民主党政権で外相を務めた経験があるとはいえ、この時も前大臣に辞任に伴う起用だった。2011年3月、当時の前原誠司外相(60)=現・国民民主党代表代行=が、在日韓国人から政治献金を受け取っていた問題で辞任し、後任として外務副大臣だった松本氏が昇格したのだ。
もっとも、政治資金については野党時代から一貫して厳しい姿勢を貫いている。過去には家賃無料の議員会館を主たる事務所にしながら、自身の政治団体が約1800万円の事務所費を計上して問題視されたこともあったが何のその。与党・自民党議員らの政治資金問題を舌鋒鋭く追及する様子が国会会議録でも確認できる。その意味では、政治資金問題で辞めた寺田氏の後任として「適役」だろう。
第1次安倍政権下の2007年、当時の赤城徳彦前農水相(63)が今回と同様、「政治とカネ」の問題で更迭された際、民主党政調会長だった松本氏は「首相の任命責任は大きい。トカゲのしっぽ切りにはならない」と安倍首相の姿勢を強く批判していたが、今回も岸田首相にも同じことを言ったのだろうか。