「米中間選挙」トランプ前大統領が弱気に? 因縁のペンシルベニア州で推薦候補敗北の“誤算”
8日に投開票された米中間選挙。事前予想では、バイデン大統領の与党民主党の大惨敗もあったが、ふたを開けてみれば民主党が意外に善戦。連邦議会の下院は野党共和党が終始リードしたものの勢いは弱く、上院は大接戦となった。
日本時間の10日午前9時現在、全435議席が改選された下院は、民主党187議席、共和党206議席(残り42)。定数100の3分の1が改選された上院は、改選・非改選合わせて民主党48議席、共和党49議席(残り3)となっている。
米政治サイト、リアル・クリア・ポリティクスの6日時点の上院の予想は、民主党44議席、共和党48議席で、残り8議席が大激戦とされていた。その8議席=8州のうち民主党が4州を獲得した(ジョージア州は再選挙が決定)ことは、民主党善戦の象徴だが、中でも注目は、東部ペンシルベニア州で民主党が勝利したことだ。
2016年大統領選ではトランプ前大統領が勝利し、20年は同州出身のバイデン大統領が奪還、当選の原動力となった“因縁”の州なのである。
同州の現職は共和党だったが引退。民主党はフェッターマン同州副知事、共和党はトランプ氏が推すタレント、オズ氏という新人対決だった。バイデン大統領は同州に20回も応援に入り、投票日直前の5日は、バイデン大統領だけでなく、オバマ元大統領も同州入り。
一方、トランプ氏も5日に同州で大規模集会を開き、オズ氏への投票を呼びかけた。が、軍配はバイデン大統領に上がり、トランプ氏は敗れた。