辻田真佐憲「SNS抜きで語れないアベ政治 暗い未来のパンドラの箱開封が“最大の遺産”」

公開日: 更新日:

辻田真佐憲(評論家・近現代史研究家)

 敵か、味方か。中間はいらない。スローガンは短く、単純で、力強く。論理より感情に訴えよ。イメージも積極的に活用するのが望ましい。

「いいね!」を手っ取り早く集めようとせき立ててくるSNSは、政治と結びついたとき、このプロパガンダの鉄則を鮮やかによみがえらせた。いまや、ツイッター、フェイスブック、ユーチューブ、ティックトックなどを抜きに、日本の政治を語ることはできない。

 安倍晋三元首相は、このSNS政治をもっとも加熱・加速させ、自らの力に変換した政治家のひとりだった。とりわけ、東日本大震災をきっかけにツイッターが普及してから成立した第2次政権ではそうだった。

 安倍は、自らキャラクター化されることをいとわず、あるいはマリオに扮し、あるいは侍の姿に描かれた。大体、何を食べても「ジューシー」とコメントするのは、なかば持ちネタだった。

 そのいっぽうで、民主党政権を「悪夢のような」と形容し、国会で「日教組!」とヤジり、デモを「こんなひとたち」呼ばわりし、「珊瑚を大切に」と朝日新聞を皮肉るのに余念がなかった。

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