保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として8/18に発売予定。

近衛文麿と共に冷静な分析の声がかき消された時代

公開日: 更新日:
東京・荻窪の自宅「荻外荘(てきがいそう)」で自決、横たわる近衛文麿公=昭和20年12月16日(C)共同通信社

 近衛文麿内閣の動きを見るときに、私たちはその心情の細部にわたって検証することを怠ってきた。理由はいくつもある。ひとつは近衛自身が昭和20(1945)年12月に自殺して、一切の弁明を拒否する姿勢を貫いたこと。つまり歴史上では責任をすべて引き受けたと言うこともできた。たしかにそれは…

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