立岩陽一郎
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立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部客員教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」発売中。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。

「新あすの会」が発足も…犯罪被害者側の救済が年間6円の負担で良いのか?

公開日: 更新日:

 犯罪被害者の会が再結成されたニュースはさまざまなメディアで報じられている。通称「新あすの会」の結成だ。私が出演する毎日放送「よんチャンTV」(5月18日)でも、特集で取り上げた。

 2000年に結成された旧「あすの会」は、刑事裁判への被害者参加制度や凶悪事件の時効撤廃などで大きな成果をあげた。加えて実現したのが、犯罪の被害者やその遺族を支援する犯罪被害給付制度だった。しかし、実際の給付の実体は十分ではなく、適用要件に制約があって補償がなされないケースがあることが報告されている。こうした状態を改善するために、「新あすの会」の再結成となった。

 政府の数字を確認すると、犯罪被害給付制度として支払われている金額は総額で年間8億円から多い年で10億円程度だ。会の発起人代表を務める岡村勲弁護士は、犯罪加害者に年間2600億円余が使われている点を指摘した上で、「なんで被害者には出ないのか? 出そうという気がないから出ないと私は思う」と憤る。この指摘に同意できない人はいないだろう。

 番組では、DV被害で重傷を負った女性が給付対象にならない実態や、我が子2人を見ず知らずの暴力団員が自殺する際に道連れにされた父親に、総額で600万円余りしか給付されていない実態が報じられた。父親は番組の取材に、「自分でしっかり生きていきなさいと言われているような気がする」と、突き放された感じを語っていた。

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