立岩陽一郎
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立岩陽一郎ジャーナリスト

NPOメディア「InFact」編集長、大阪芸大短期大学部客員教授。NHKでテヘラン特派員、社会部記者、国際放送局デスクなどを経て現職。日刊ゲンダイ本紙コラムを書籍化した「ファクトチェック・ニッポン 安倍政権の7年8カ月を風化させない真実」発売中。毎日放送「よんチャンTV」、フジテレビ「めざまし8」に出演中。

トランプ氏が米大統領だったらウクライナ侵攻は起きていなかったのか

公開日: 更新日:

 ロシア軍のウクライナ侵攻について、仮にトランプ氏が大統領だったら起きていなかったと話す人を時折テレビで見かける。弱腰のバイデン氏が米大統領だったからロシア軍を止められなかったとの指摘だ。トランプ氏の大統領当時の言動を見続けてきた私は戸惑うしかない。トランプ氏への信仰の日本での根強さを感じる。

 もちろん、それは肯定もできなければ否定もできない。ただし、トランプ氏についてのファクトを並べることは可能だ。その結果で、ある程度予想することは可能かもしれない。

 トランプ氏が勝利した2016年の大統領選では、ロシアによる大規模なハッキングが対立候補のヒラリー・クリントン陣営に行われた。その結果、とまでは言い切れないが、トランプ氏は選挙に勝った。

 その直後に、トランプ氏の側近だったマイケル・フリン氏が駐米ロシア大使と会って、オバマ政権が科した制裁の解除について要請を受けている。これが「ロシア疑惑」が大きな問題となるきっかけだった。

 更に19年には「ウクライナ疑惑」も持ち上がった。これは、ゼレンスキー大統領がホワイトハウスでの会談を要請したのに対して、トランプ氏が、当時の大統領選の対立候補だったバイデン氏に対する根拠不明な汚職疑惑についての捜査をウクライナで立ち上げさせようとしたものだ。対応を明言しないゼレンスキー政権に対して約4億ドルの軍事支援を凍結している。これはクリミア半島を併合したロシア軍への対抗策として、オバマ政権がウクライナ軍支援に乗り出していたものだ。それをトランプ氏は止めている。

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