米中対立が先鋭化 日本が覚悟すべき「最悪のシナリオ」

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 2022年、日本にひたひたと忍び寄る危機。大きな気がかりのひとつは、米中対立の先鋭化だ。中でも台湾を巡る問題は、日本も当事者となりかねない。

 安倍元首相が「台湾有事は日本有事」と発言し、中国を挑発しまくっている。12月13日にはBS番組で「台湾で何か有事があれば『重要影響事態』になるのは間違いない。米艦に攻撃があれば、集団的自衛権の行使もできる『存立危機事態』となる可能性がある」と踏み込んでみせた。

 安倍氏があおり立てるのには背景がある。米インド太平洋軍のフィリップ・デービッドソン前司令官が、米連邦議会で「台湾有事」勃発の可能性に言及しているからだ。

 デービッドソン氏は、27年までに、中国が台湾を力ずくで併合する展開が「現実味を帯びている」と語っている。その根拠として、27年が習近平国家主席の3期目の任期を終える年であることと、中国人民解放軍の創設100年に当たる節目であることを挙げた。

 米中は民主主義や人権問題で対立するものの、経済では相互依存の関係にある。台湾有事は米中戦争に直結するだけに、そう簡単にまさかの事態は起こらないだろうが、緊張が高まれば、最悪シナリオだって排除できない。その時は米軍基地のある日本列島が攻撃対象になりかねない。

 そんな中で、日本の首相経験者がイキリ立っているのだから恐ろしい。

「敏感になっている中国を挑発し過ぎると、一気に台湾を落としにくる恐れがある。『27年まで』という悠長な状況ではないでしょう。香港が選挙制度に手を突っ込まれ落ちてしまったように、中国が台湾に乗り込んできたらどうするのか。日本は、米国と共に戦うというのでしょうか。中国は勝てる相手ではないばかりか、日本にとっても重要な貿易相手国。本来であれば、『戦争しても得はない』と外交的な手段で働きかけるべきなのです」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

「聞く力」がご自慢の岸田首相も「敵基地攻撃能力の保有」「防衛費2倍」と前のめりになっているから危険だ。

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