高野孟
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高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

野党共闘が潰えて、今度は「改憲共闘」が台頭するのか

公開日: 更新日:

 12月6日に衆参両院で行われた岸田文雄首相の初の所信表明演説で「改憲」についてどんなふうに触れるかに注目していたが、「憲法の在り方に真剣に向き合っていく」「国会での積極的な議論と、国民理解のさらなる深化が大事」という、あまりにも無内容で、やる気のなさありありの文言で、拍子抜けするほどだった。

 岸田は安倍晋三元首相の後押しで首相の座を手に入れたという経緯から、改憲については「自衛隊の9条への明記」「緊急事態条項創設」「合区解消」「教育の充実」という“安倍4項目”の実現に尽力する覚悟であるくらいのことは(せめて口だけでも)言わなければいけなかったのではないか? 自民党の中堅議員に聞くと、こう解説した。

「岸田さんは、確かに安倍さんに恩義はあるが、だからといって安倍リモコンの言いなりになったら宏池会もオシマイというのが本音。そこで、改憲に関しては、まず安倍4項目から『自衛隊の9条明記』など他の項目を外し、『緊急事態条項』だけを切り離してテーマにしようとしているのだろう。茂木敏充幹事長は早々と11月13日付読売新聞のインタビューで『緊急時に政府の権限を強化する緊急事態条項の創設を優先的に目指す方針』を語っていた。他方、先の総選挙で躍進した維新の松井一郎代表が『来夏の参院選までに改憲案をまとめ、参院選と同日に国民投票を実施すべきだ』と総選挙直後にさっそく挑発的な発言に出たが、こんな短期にまとめようとすれば1項目が精いっぱいに決まっている。そのあたりで岸田、茂木、松井、それに国民民主の玉木雄一郎代表まで含め、根回しが進んでいるのではないか」と。

 そういえば、12月4日付の朝日川柳欄に「維新釣りゃおまけの党もついてくる」という一句があった。立憲民主党共産党を中心とした野党共闘が潰えて、今度は「改憲共闘」台頭というわけか?

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