田岡俊次
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田岡俊次軍事評論家、ジャーナリスト

1941年生まれ。早大卒業後、朝日新聞社。米ジョージタウン大戦略国際問題研究所(CSIS)主任研究員兼同大学外交学部講師、朝日新聞編集委員(防衛担当)、ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)客員研究員、「AERA」副編集長兼シニアスタッフライターなどを歴任。著書に「戦略の条件」など。

米中90分の電話会談 バイデンの本音は「紛争回避」、台湾も「現状維持」が共通利益だ

公開日: 更新日:

 バイデン米国大統領と中国の習近平国家主席は10日、90分にわたる電話会談を行った。これは米国側が求めたもので、ホワイトハウスの発表によれば「両首脳は競争が紛争へと発展しないことを確実にするため、両国の責任について協議した」由で、「両国の利益が一致する分野と、利益や価値観、認識の異なる分野について開かれた率直な関与をしていくことで合意した」とする。だがこの発表は、台湾問題や新疆ウイグル自治区のイスラム教徒に対する人権問題など、険しい対立になりかねない問題には直接触れておらず「紛争に発展しない」ことを重視する米国の姿勢を示している。

 バイデン政権はこれまでも対中政策の目的は「対決ではなく競争だ」としばしば表明している。中国もそれに合意したことは両国が武力衝突を避け、経済力で競争する意向であることを示している。

 米国はテロとの戦いの中で、新疆のウイグル人過激派がヒンズークシ山脈越えの回廊で中国と接するアフガニスタンなどに潜入し、米軍に対するゲリラ戦に加わることを防止するよう中国に求め、2004年にはウイグル人の反中国集団「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)をテロ組織に指定し、続発するテロに悩んでいた中国は喜んで米国に協力した。“イスラム国”には少なくとも300人の中国人(ウイグル人)が参加していたと言われる。

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