適菜収
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適菜収作家

近著に「日本人は豚になる」「ナショナリズムを理解できないバカ」など。著書40冊以上。購読者参加型メルマガ「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。

八代英輝がタレ流したデマに嬉々として便乗した自民と維新 国を破壊してきたのはどっちだ?

公開日: 更新日:

 弁護士の八代英輝が、日本共産党に関するデマをテレビ番組で垂れ流した。八代はTBS系「ひるおび!」(10日放送)にコメンテーターとして出演。野党4党(立憲民主、共産、社民、れいわ)の次期衆院選での共闘について「共産党はまだ暴力的な革命ってのを党の要綱として廃止していませんから、よくそういうところと組もうって話になるなと個人的には感じますね」と発言した。

 要綱は綱領の言い間違いなのだろうが、これはシンプルなデマである。

 弁護士なのだから、共産党が暴力革命路線を放棄していることを知らないわけがない。仮に知らなかったとしたら、それに反発した新左翼の動きも、日本の現代史もまったく知らないということになる。さすがにそれはありえない。よって、野党共闘を潰すために選挙直前を狙って確信犯的にデマを流した可能性を疑われても仕方がない。

 番組は「日本共産党の綱領にそのようなことは書かれていませんでした。訂正しておわびします」と謝罪(13日)。八代は「私の認識は閣議決定された政府見解に基づいたものでした。一方、日本共産党はそれをたびたび否定していることもあわせて申し上げるべきでした」などと言っていたが、話をゴマカすな。問題になったのは「私の認識」ではなく、デマを流したことである。

 また、謝れば済む話でもない。デマを流すのは簡単だが、デマを修復するのは難しい。テレビ番組で「八代の弁護士事務所は暴力団」とデマを流しても謝れば納得するのか。

 デマゴーグを放置すれば社会はどんどんおかしくなっていく。実際、維新の会の議員らがこのデマに便乗。足立康史は〈逆にTBSが謝罪とか訂正とかしたら、大変な問題になる〉、音喜多駿は〈共産党は公安も認定する通り暴力革命の路線を捨てておらず、TBS番組でコメンテーターの方が言いたかったことは正しいです〉とツイート。

 これも論点のゴマカシだが、そもそも今の日本共産党は暴力革命路線どころか、かなり保守色が強い。一方、「社会をリセット」だの「新しい国をつくる」だのと騒ぎ、国を破壊してきたのは、新自由主義と政商、カルトに乗っ取られた自民党であり、その補完勢力としての維新の会である。公安が監視対象とすべきはこうした連中ではないか。


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