菅首相は関心なく…アフガン対応でも世界一間抜けな政府として嘲笑の的に
先週の「AERA」8月30日号の連載コラムで佐藤優が「日本のアフガン分析は迅速で適切だった」と書いている。「内閣情報調査室と国家安全保障局の連携」に支えられて「アフガニスタン情勢に関する首相官邸の情報入手は早く、近未来情勢分析も正確」だったと、日本政府のインテリジェンス能力をベタ褒めしていたが、本当か。
タリバンが首都カブールを制圧したのが16日。その翌日には大使館とJICAの日本人職員が英軍機で国外に脱出したのは確かに素早かったが、その後には邦人若干名と大使館・JICAなどの現地職員およびその家族ら約500人が取り残された。
これは、沈没しそうになった客船から船長以下高級船員が真っ先に逃げて乗客を置き去りにしたのと同じで、お話にならない卑劣行為である。本来なら大使館員は最後まで踏みとどまり、場合によってはタリバン側と命懸けで交渉して邦人や対日協力者の安全を確保し、脱出の手だてを講じなければならない。韓国もロシアもそうやって何百人もの自国民と関連アフガン人の国外退避に成功している。