安倍前首相のせこい計算 桜疑惑は検審「不起訴不当」議決で今後どうなる
沈黙を続けていたのはビビっていたからか。安倍前首相の後援会主催の「桜を見る会」前夜祭をめぐる疑惑に新たな動きだ。安倍前首相は公選法違反や政治資金規正法違反の疑いで刑事告発されたが、東京地検特捜部は昨年末、不起訴処分とした。ところが、東京第1検察審査会は15日付で「不起訴不当」と議決。30日、公表された。
■こだわった五輪なのにひたすら沈黙
招致に関わった東京五輪の真っただ中だというのに、このところの安倍前首相は妙におとなしい。開会式は欠席。日本勢のメダルラッシュに「おめでとう」のツイートもない。大会組織委員会の名誉最高顧問で、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長から「オリンピック・オーダー(五輪功労章)」の金章を授与された“功績者”でもあるのに、だ。
「悪目立ちしたくないのでしょう」と言うのは、ある政界関係者だ。
「2016年リオ五輪の閉会式では、マリオに扮してまで機運の盛り上げに一役買ったほど、安倍前首相の五輪へのこだわりは強い。それなのに、五輪が始まってから選手への激励も祝福もない。検審の議決が迫っていたため、あえてコメントしなかったともっぱらです」(永田町関係者)