案里氏が議員辞職で再選挙に 自民党は広島県民をなめるな
2019年参院選を巡る多額現金買収事件で有罪判決を受けた河井案里氏が議員辞職、有罪確定で当選無効になったため、参議院広島選挙区の再選挙が4月25日に行われることになった。
同日、収賄罪で在宅起訴された元自民党の吉川貴盛元農相の辞職を受けての北海道2区補欠選挙と、立憲民主党羽田雄一郎参議院議員の死去に伴う参院長野補欠選挙が行われる。自民党は、北海道では、「政治とカネ」問題の逆風を警戒して、候補者擁立を断念し、長野も、「弔い合戦」で野党側優勢という状況だ。
そこで、自民党本部は、菅内閣にとって初の国政選挙となる4月補欠選挙での全敗を避けるために、案里氏の辞職による4月再選挙を画策し、水面下で後継候補の選定作業に入っていたと報じられている。定数2の広島選挙区では、自民党の圧勝が続いていること、1議席を確保している野党側は、次回選挙での重複を避けるため本気で候補者を擁立しないとの見通しから、自民党への批判があっても勝てると判断したとのことだ。
しかし、河井夫妻の事件は、過去に例を見ないほど多額の現金買収を、選挙直後に法務大臣に就任していた克行氏が中心となって実行し逮捕・起訴されたという衝撃的な事件だ。