森会長を辞任に追い込んだ“スナイパー”小池知事はズルい女
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)が辞任に追い込まれた。引き金を引いたのは東京都の小池百合子知事(68)というのが世論の見立てである。当初、森氏の女性蔑視発言に対する小池知事の反応は煮え切らなかった。驚いて見せたかと思えば、記者の「辞任すべきか」の質問には、組織委が判断することとして明言を避けた。
女性政治家のトップランナーとして、森会長への批判の狼煙を上げることもできたが敢えてしなかった。この態度は、物言わぬ関係者のような忖度の結果というより、世論の動向を見定めて自分に有利な状況が訪れるのをじっくり待っていたと解するべきだ。「ズルい女」を地で行く対応である。
実際、小池知事は17日に予定されていた4者会談への欠席を一方的に表明した。これが辞任の流れを決定的にしたことは疑いようがない。会談に出席し、その場で堂々と自らの考えを表明するのが筋であるが、そんな火中の栗を拾うことはしない。すっと身を引くことだけで相手に決定的なダメージを与えた。やはり、「ズルい女性」である。