郷原信郎
著者のコラム一覧
郷原信郎弁護士

元東京地検特捜部検事。1955年、島根県生まれ。東大理学部卒。83年検事任官。「告発の正義」(ちくま新書)、「虚構の法治国家」(講談社)など著書多数。

桜疑惑で安倍前首相に致命的弱点 “虚偽答弁”を見過ごすな

公開日: 更新日:

 安倍氏は、国会答弁で、「安倍晋三後援会は夕食会を主催したが、契約主体は個々の参加者だった」と説明していた。野党の追及本部の質問状に対して安倍事務所は、上記の契約主体に関する答弁を「事実と異なる答弁」のひとつと回答した。そこで問題になるのは「ホテルとの契約主体が個々の参加者」などという荒唐無稽な説明は、誰が考えたのかである。その点については、秘書から事実に反する説明を受けたとは言っていない。その説明は、安倍氏自身が、公選法違反、政治資金規正法違反を免れる「言い訳」として苦し紛れにつくり出したものなのであろう。この点について追及していけば、意図的な虚偽答弁が否定できなくなる可能性がある。

 第2に、説明に致命的な弱点がある。

 安倍氏は、前夜祭の費用の補填は、預けていた個人の金から秘書が無断で拠出していたと説明する。公選法による「寄附の禁止」(199条の2第1項)との関係について、補填分は「会場費」の実費を負担したもので、同項が「寄附」から除外する「政治教育集会に関する必要やむを得ない実費の補償」に該当するので違法ではないと説明している。しかし、単なる地元有権者との懇親の場である「桜を見る会」前夜祭が、「政治教育集会に関する」ものだというのは常識に反する。

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