安倍氏を特捜部聴取「知らなかった」では済まない虚偽答弁
安倍前首相の後援会が主催した「桜を見る会」前夜の夕食会費用について、後援会が費用の一部を補填しながら政治資金収支報告書に記載していなかった問題で、東京地検特捜部が22日までに安倍氏本人から任意聴取していたことが分かった。
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夕食会は政治団体「安倍晋三後援会」が主催し、2013~19年に地元支援者らが1人5000円の会費で参加。安倍氏側が実際の経費と会費との差額について補填していた金額は19年までの5年間で約900万円。立件対象となる不記載額は数千万円に上る見通しという。
首相経験者が検察当局の聴取を受けるという前代未聞の疑惑。特捜部は、収支報告書の補填額不記載は安倍氏の公設第1秘書が中心となって決めていたとみているようだが、国会で計118回も虚偽答弁(衆院調査局調べ)していた安倍氏本人を形だけの聴取で終わらせていいはずがない。当時の国会発言をあらためて振り返ると、「秘書から聞いていなかった」レベルの虚偽答弁では済まないからだ。