2時間半も“吊るし上げ” 菅自民の学術会議批判はネトウヨ級
臨時国会を前に、“スガ友”が蠢いている。日本学術会議の任命拒否問題から国民の目をそらそうと、自民党が学術会議の在り方そのものに手を突っ込んでいる。学術会議を“悪玉”に仕立て上げようという思惑がミエミエだが、批判の中身は“ネトウヨ”レベルだ。
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「(世論調査で)学術会議の見直しについては『大いにやるべき』が7割。しっかり議論したい」――。21日、自民党本部で開催された、日本学術会議の在り方を検討するプロジェクトチーム(PT)の冒頭で塩谷立座長はこう発言。やけに「世論」という言葉を強調していた。下村政調会長は「わが党はバッシングしたいと思っているわけではない」と語ったが、穏やかな雰囲気は一切感じられなかった。
ピリピリムードで昼12時半から始まったPTが終わったのは午後3時ごろ。「有識者ヒアリング」という名目で呼ばれた学術会議元会長の大西隆氏をはじめ会長経験者3人は、約2時間半にわたって下村氏や塩谷氏ほか複数議員からネチネチと“聴取”を受けたのだった。
会合では、議員から「会員の選考過程は妥当なのか」「国の機関でなければいけないのか」などと質問が続出。さらには、大西氏が2016年11月、「自衛目的」に限定した上で、大学が自衛隊の装備の研究開発を進めることを認めたことと、17年3月に学術会議が「安全保障技術研究推進制度」への批判を表明したことが「矛盾している」と指摘。SNSでよく見かける“ネトウヨ”並みの追及を続けてみせた。