渡辺周
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渡辺周「ワセダクロニクル」編集長

1974年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、日本テレビに入社し、2000年から朝日新聞。高野山真言宗の資金運用や製薬会社の医師への資金提供の実態をスクープしたほか、原発事故後は長期連載「プロメテウスの罠」取材チームの主要メンバーとして活躍した。2016年3月に退社、ニュース組織兼発信媒体「ワセダクロニクル」の編集長に就任。

動燃プルトニウム製造係長は72年に独身寮から突如失踪した

公開日: 更新日:

プルトニウム製造係長 竹村達也さん

 インタビューを終え、ノートを閉じて席を立とうとした時、その科学者は私を呼び止めた。

「君は事件取材の経験はあるの?実は、相談があるんだ」

 2012年夏、私は東京・港区のオフィスの一室にいた。朝日新聞の記者として、東日本大震災後の原発のあり方を取材しにきていたのだ。取材相手は旧動燃(現・日本原子力研究開発機構)の科学者の男だ。

 北朝鮮による拉致の目的とは何か。日本は核を扱う資格がある国家なのか。彼の告白から、私はそのことを問う8年間の取材に入ることになる。

 ◇  ◇  ◇

 その科学者は、1960年代から動燃で原発の研究に打ち込んだ男だ。今でこそ逆風の原発だが、当時は違った。

「原子力を核兵器としてではなく、日本経済を支えるエネルギーのために使うんだ」

 そんな心意気に満ちていたという。

 なぜ、「事件取材」の経験が関係あるのか? 私が「自分は何でも屋でいろいろな取材をしてきました。殺人とか汚職とか事件取材の経験もあります。何か事件があったんですか」と尋ねると、彼は切り出した。

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