適菜収
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適菜収作家

近著に「ニッポンを蝕む全体主義」「日本人は豚になる」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書45冊以上。「適菜収のメールマガジン」も始動。詳細は適菜収のメールマガジンへ。本紙連載が書籍化「それでもバカとは戦え」好評発売中

ナチスか? 悪霊の復活…三浦瑠麗の“見識”に頭がクラクラ

公開日: 更新日:

 国際政治学者を名乗るコメンテーターの三浦瑠麗が、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展 その後」についてツイッターに連投。

《大衆的な民主主義の時代においては、一番の権力者は民衆です。彼らに全く受け入れられない「アート展」には持続可能性がありません。公共の場を借りた展示が、多くの人の学習意欲を満たし、十分に教育的で説明的であってほしい、という需要に応えるものになっていくことが求められている結果です》

 頭がクラクラ。これは企画展の是非や補助金の不交付がどうこうといった問題がぶっ飛ぶほどの恐ろしい発言だ。

 要するに三浦は「一番の権力者」に「受け入れられない」アートを否定しているわけだ。

 ナチスですか?

 ヒトラーは印象派などの近代美術を「退廃芸術」として攻撃。芸術を「学習意欲を満たし、十分に教育的で説明的」なものに限定していった。スターリンも芸術を「学習」「教育」のために利用した。「ロシア・アバンギャルド」は弾圧され、「社会発展のために役に立つプロレタリア芸術」のみが認められた。こうして芸術は党の管理下に置かれるようになった。

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