アサヒビールがサイバー攻撃で深刻被害…ダメージ長期化は不可避、広がる品薄の懸念

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 トラブルの影響は拡大し続けている。

 アサヒグループホールディングスは先月29日、サイバー攻撃を受け、システム障害が発生した。同社は3日、システム障害の原因が「ランサムウエア」(身代金要求型コンピューターウイルス)によるサイバー攻撃だったと発表した。復旧の見通しは立っていないという。

 アサヒは国内に30ある工場の大半で生産を停止しており、受注もストップしている。主力商品の「アサヒスーパードライ」や「三ツ矢サイダー」などの出荷が止まっているため、飲食店やスーパーなどで品薄の懸念が広がっている。

 中でも、ビールは鮮度が重要だ。小売店側は在庫を抑え回転率を高めて販売するケースが多いため、入荷が止まれば致命的だ。すでに一部飲食チェーンや大手コンビニチェーンでは、他社商品で代替する動きが出てきている。

 サイバー攻撃の被害は過去にもあった。昨年6月には、出版大手のKADOKAWAがランサムウエアによる大規模なサイバー攻撃を受けた。およそ25万人分の個人情報が流出。同グループのポータルサイトが再開するまで4カ月半の期間を要し、24億円の損失が出た。

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