米トランプ政権のトンデモ発言「日本がコメに700%関税」に石破政権“及び腰”対応の情けなさ

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 トランプ米大統領が打ち出した鉄鋼製品とアルミニウムの25%関税が、日本時間の12日午後1時に発動された。日本も対象だ。トランプは4月にも、自動車に対し25%前後の関税を検討しており、警戒が高まる。

 そんな中、トランプ政権から日本についてトンデモ発言が飛び出した。ホワイトハウスのレビット報道官は11日、米国の輸出品に高い関税をかけている国として日本を例に挙げ、「コメに700%の関税をかけている」と主張したのだ。

 このべらぼうな関税は本当なのか。そもそも日本は、定められた最低限の量を輸入しなければならないミニマムアクセス(MA)米で、一定の無関税枠を設けている。林官房長官はきのうの記者会見で「コメについては、ミニマムアクセス米は無税。それ以外の輸入には、1キロあたり341円の関税が課されている」と発言。米側の主張の誤りをほのめかす一方で、トランプ政権に忖度したのか「米国政府関係者の発言の逐一にコメントは差し控えるが、いずれにせよ米側と意思疎通を図っていきたい」と述べるにとどめた。

 仮に1キロあたり49円のコメが輸入されれば、理論上は341円の関税は700%になる。しかし、それほど低価格のコメはあるのか。農水省が先月21日に発表した「令和6年度第10回MA一般輸入米の入札結果の概要」によると、米国産を含む複数の海外産のコメの落札価格(加重平均)は1キロあたり約105円。直近3年度でも、最も安かった落札価格は1キロあたり約68円。49円には及ばない。

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