燃費を良くする運転のコツがデータでズバリ! ガソリン価格は1月16日から1リットル185円に急騰

公開日: 更新日:

 年末に5円上がったガソリン価格が、来週16日からさらに5円ほどアップする。生活や仕事にクルマを利用する人にとっては、大打撃だろう。少しでもクルマの燃費をよくするには、どうすればいいのか。

  ◇  ◇  ◇

 ガソリンや軽油などの店頭価格を調べている石油情報センターによると、レギュラーガソリン1リットルの全国平均は先月23日に180.6円。前の週に比べて一気に4.8円上昇した。政府がガソリン価格を抑えるため石油元売りに支給している「ガソリン補助金」が、1リットル当たり5円ほど縮小されたためだ。

 この補助金が来週16日以降、1リットル当たりさらに5円ほど縮小される。その結果、レギュラーガソリンは全国平均で1リットル当たり185円程度に上昇するとみられる。ドライバーにとって、わずか1カ月で1リットル当たり10円もの急騰はかなりキツイはずだ。

 補助金は段階的にさらに縮小されるため、ガソリン価格はもっと高騰する恐れもある。これだけ急騰すると、ガソリン車を運転するドライバーはさすがに燃費が気になるだろう。では、燃費を少しでもよくするには、どんなことに気をつければいいのか。自動車ジャーナリストの横田晃氏に聞いた。

■空気圧不足は高速で約5%ダウン

「クルマの燃費を改善する上で真っ先にチェックしてほしいのは、タイヤの空気圧です。ガソリンスタンドで希望すればやってもらえますから、適正値を下回っていたら、必ず空気を充填してもらってください」

 日本自動車タイヤ協会は毎年、静岡県警などの協力で東名高速道路浜名湖サービスエリアでタイヤ点検を実施している。対象は乗用車で、タイヤ整備不良にともなう事故を防止するのが目的で、昨年は56回目だ。

 2024年にタイヤ点検を受けた乗用車は71台。そのうちタイヤの整備不良は28台で、不良原因は「空気圧不足」が最多の25台だった。全体の35%を占めていた。23年より13ポイント減ったものの、実に3台に1台と少なくない。

 同会は4月8日のタイヤの日にちなんで、その前後の日程で全国6カ所でも点検を実施。そこでは乗用車のほか、貨物車や特種車も対象で、すべての車種において「空気圧不足」がタイヤ整備不良の1位だ(乗用車22%、貨物車63%、特種車100%)。残念ながら、車種を問わず「空気圧不足」が広がっているのが実態だ。

「タイヤの空気圧が低いと、タイヤがたわんでより多くの転がり抵抗を受けるため、燃費が悪化するのです」

 省エネルギーセンターは、適正空気圧より約0.5気圧不足している状態で2000㏄の乗用車で走行した燃費悪化比率を試算した。それによると、市街地で2.5%、郊外で4.3%、高速道路で4.8%、それぞれ燃費が悪くなったという。

 仮にガソリンが16日以降の1リットル当たり185円とすると、4.6~8.9円ほど高いガソリンを使用しているのと同じになる。つまり、高速道路だと、計算上は1リットル195円近いガソリンで走っているのだ。さらなる今後の補助金縮小次第では、その影響はさらに大きくなるからシャレにならない。

 前述の点検データから多くのドライバーが空気圧不足を放置したまま運転していることが明らかだから、ガソリン急騰の今、改めて空気圧をチェックすべきだろう。どうしたらよいのか。

「適正空気圧は、国産車なら運転席ドアの開口部などに表示してありますが、メカに詳しくなければガソリンスタンドやカー用品店などでチェックしてもらうのが無難。たとえセルフ式のガソリンスタンドでも、タイヤ用の空気充填機が設置してあるので、スタッフがいる日中などに空気圧のチェックを希望すれば、点検してもらえることがあります。タイヤの空気圧が低いと、運転中にタイヤがバーストして命の危険もありますから、月1回のチェックをお勧めします」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    開幕まで2カ月も大阪万博ご難続き…入場券販売不振で“政敵”に泣きつき、海外パビリオン完成もわずか数カ国

  2. 2

    大阪万博“引き抜き人事”に労組が抗議書提出の異常事態…府職員からは「通常業務さえままらない」の悲鳴

  3. 3

    REIT(不動産投資信託)に高利回りと価格上昇の期待 NAV倍率1倍以下で割安感を評価

  4. 4

    フジの「天皇主権」剥奪と「乗っ取り」加速 物言う大株主が日枝久取締役相談役に退任要求の衝撃

  5. 5

    ホンダとの経営統合に三菱自動車は不参加か? 内田誠日産社長は薄氷を踏む日々

  1. 6

    元安倍派・豊田真由子氏が「羽鳥慎一モーニングショー」で暴露!“パー券販売”の驚愕実態にSNS震撼

  2. 7

    フジテレビ問題が小池都政に飛び火! 東京都には数々の「日枝案件」…都議会で追及の的に

  3. 8

    リアル店舗にこだわり続けるホビーショップ 経営危機からのV字回復は「脱 安売り」だった

  4. 9

    加速する初任給引き上げ「大卒30万円」の懸念材料…“格差拡大”で中堅社員の士気低下も

  5. 10

    大阪万博の赤字回避は薄利多売な「ぬいぐるみ・お菓子」頼み…開幕100日切っても漂う楽天ムード

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「二刀流」大谷翔平と「記録」にこだわったイチロー…天才2人の決定的な差異

  2. 2

    元フジテレビ長谷川豊アナが“おすぎ上納”告白で実名…佐々木恭子アナは災難か自業自得か

  3. 3

    元フジテレビ長谷川豊氏“危機管理のプロ”が古巣告発は禁じ手? 大反響の動画チャンネル行脚の裏事情

  4. 4

    2人の殿堂入りは確実…大谷翔平&イチロー「軌跡」にこれだけの酷似点

  5. 5

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  1. 6

    26億円投入のお台場巨大噴水事業が「フジ日枝案件」と露見…小池都知事による激怒と錯乱と珍答弁

  2. 7

    “かつての名門”武蔵の長期低落の深刻度…学習塾「鉄緑会」の指定校から外れたことも逆風に

  3. 8

    実にゆったりと楽そうに歌っている感じがする

  4. 9

    「(来季の去就は)マコト以外は全員白紙や!」星野監督が全員の前で放った言葉を意気に感じた

  5. 10

    岩井姉妹らツアールーキーたちを狙い撃ち? まるで嫌がらせ…米女子ゴルフの「厳しい洗礼」はトラウマ級