学びエイド 廣政愁一社長(1)カリスマ予備校講師から上場企業の社長に

公開日: 更新日:

「中学生の僕はこんな世界があるのかとビックリした。勉強とはこういうものなのだろうと思った。その取り組み方が少しずつわかってきたような感じがしたんです」

 それまで通っていた中高一貫校は自分には合わない気がしていたので、内部進学せず受験して別の高校に進んだ。大学受験も真剣に考えるようになっていた。

「その頃は父の会社も傾きだしていたので、予備校のカネなどとても出してくれそうになかった。大学なんて行く必要はないというのが親の考えだったので、もし会社が順調でも出してくれなかったでしょうが」

 廣政氏は独学で勉強するしかなかった。自宅でタダで学ぶ方法を見つけた。それはラジオである。旺文社の「大学受験ラジオ講座」(通称「ラ講」)、NHKの基礎英語や英会話などを活用することにしたのだ。特にラ講は廣政氏にとってはバイブルのような役割を果たした。

 毎日2コマずつあるラ講を一番安いカセットテープに全部録音して、ライブラリーにした。それを必要な時に何度も聞き直して勉強した。(つづく)

(ジャーナリスト・田中幾太郎)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  3. 3

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  4. 4

    高市政権大ピンチ! 林芳正総務相の「政治とカネ」疑惑が拡大…ナゾの「ポスター維持管理費」が新たな火種に

  5. 5

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  1. 6

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  2. 7

    沢口靖子vs天海祐希「アラ還女優」対決…米倉涼子“失脚”でテレ朝が選ぶのは? 

  3. 8

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  4. 9

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  5. 10

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち