著者のコラム一覧
小沢コージ自動車ジャーナリスト

雑誌、web、ラジオ、テレビなどで活躍中の自動車ジャーナリスト。『NAVI』編集部で鍛え、『SPA!』で育ち、現在『ベストカー』『webCG』『日経電子版』『週刊プレイボーイ』『CAR SENSOR EDGE』『MONOMAX』『carview』など連載多数。TBSラジオ『週刊自動車批評 小沢コージのカーグルメ』パーソナリティー。著書に『クルマ界のすごい12人』(新潮新書)、『車の運転が怖い人のためのドライブ上達読本』(宝島社)、『つながる心 ひとりじゃない、チームだから戦えた 27人のトビウオジャパン』(集英社)など。愛車はBMWミニとホンダN-BOXと、一時ロールスロイス。趣味はサッカーとスキーとテニス。横浜市出身。

レクサスLMはあり得ない贅沢ミニバン!リアシートは2座限定で48インチモニター付き

公開日: 更新日:

レクサス LM(車両価格:¥15,000,000/税込み~)

 正直、一般人にはほぼ無関係だが、それでも超絶気になる規格外ゴージャスミニバンに乗ってきた。

 それはレクサスLMエグゼクティブ。簡単に言うと現役最高峰のゴージャスミニバン、トヨタ アルファード エグゼクティブ ラウンジをベースにレクサス流に仕立て直したもの。最大の特長は運転席後方が完全にパーティションで仕切られ部屋になっていることで、さらにリアシートは2座限定。ついでにパーティションには48インチの超巨大横長モニターが付くからたまらない。 

 まさに走るビジネスクラスシートどころか「走る個室」なのが最大のキモ。価格も凄くて、今回乗ったパーティション付きLMエグゼクティブが2000万円で、仕切りのない豪華な4座のバージョンLが1500万円。現行アルファードのエグゼクティブ ラウンジがほぼ850万円だから、前車はお値段ほぼ倍以上だ。

2代目LMはエクステリアを全面刷新

 まずはエクステリアからして圧巻。今回のLMは2代目で、初代は中国をはじめアジアで売られていたが、実質アルファードの前後マスクをイジり、内装を豪華にした程度だった。

 しかし2代目LMは全面的に作り直され、骨格はアルファード譲りだが、外板はルーフ以外はすべてレクサスオリジナルで、ドアに関しては軽量アルミ化。顔つきはよりエレガントかつ優美にレクサス流に仕立てられ、なおかつボディとの一体感もある。

 サイズもひと回り大きくなっており、全長5125×全幅1890mmと、アルファードより13cm長く4cm幅広い。

 パワートレインもアルファードはハイブリッドの2.5ℓTHSⅡがメインだったが、LMは2.4ℓターボ+6速のハイブリッドで、システム出力は371馬力とパワフル。モード燃費はリッター13km台と少し落ちるが、その分走りのキモチ良さとパワー感は断然上だ。

 何よりもリアの極上の乗り心地とおもてなし性だ。シートはおそらくアルファードより大きく、表皮はレクサス車だけに許された上質なめし革のL-ANILINE本革。折り畳みテーブルはなんと硬質感に満ちたマグネシウム性で、天井は上質なスウェード表皮で全面覆われる。アルファードでも凄かったが、まだその上の世界があったのか……という。

 48インチモニター付きパーティションの骨組みもまた一部マグネシウム製で、軽量かつボディ剛性アップにも効いている。

いまだかつてない「究極の移動空間」

 走り出すと、しなやかさと同時にしっかり感が両立しており、なぜなら足周りにはリニアソレノイド式アクチュエーターと周波数感応バルブ併用の「周波数感応バルブ付AVS」(電子制御サス)をレクサス初採用。

 低速ではタイヤノイズを抑え、高速ではボディの大きな揺れを吸収する。

 車内音はアルファード以上に静かで、フロントや左右ウィンドウ、パーティションに遮音に優れたアコースティックガラスを使い、床下にはフロアカーペットとは別体のフロアサイレンサーも設定し、静粛性アップ。同時に音の適度な反射を許容し、部屋の広がりを感じさせる工夫までしてある。まさに今までにない移動する部屋なのだ。

 さらにLMエグゼクティブは、後席前にシャンパンボトルが3本入る冷蔵庫を標準装備。後席で美女と映画を見ながら一杯やりながら過ごせる究極の移動空間に仕上がっている。

 つくづく現代のリッチマンが羨ましい……と思った次第だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    PR会社社長ダンマリ一転、全部ブチまけ“逆襲”の可能性…note投稿は斎藤知事と事前合意済みか

  2. 2

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 3

    斎藤元彦知事の選挙収支報告書で露呈した“隠蔽工作”の跡 PR会社への支出は代表務める政治団体経由という不可解

  4. 4

    杉田水脈がハシゴ外され参院転出に“赤信号”…裏金非公認の免罪符「政倫審」弁明は現職のみ

  5. 5

    不動産投資信託「J-REIT」低迷のワケ…マンションさらに高騰、オフィスも堅調なのにナゼ?

  1. 6

    「日本電解」経営破綻が波紋…上場企業では今年初、再建の道筋いまだ見えず

  2. 7

    自民裏金議員にまた公選法違反疑惑…福島地盤元職の関係先が家宅捜索されたと地元紙スッパ抜く

  3. 8

    企業・団体献金「廃止」を拒む組織内議員の実態…前回参院選直前には労組関連から5.3億円

  4. 9

    京成電鉄がオリエンタルランド株を一部売却…背景にある英アクティビストとの熾烈な駆け引き

  5. 10

    自民党ニンマリ…参院「裏金議員27人」出席の政倫審をNHKは“9時間”生中継するのか?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁