3月の売り上げ11.2%アップも…インバウンド頼みの外食産業が抱えるジレンマと変化

公開日: 更新日:

 もはや外食産業は訪日客なしにはやっていけなさそうだ……。

 業界団体である日本フードサービス協会が25日に発表した調査で、今年3月の外食産業の売り上げが昨年同月比11.2%増と好調だった。コロナ禍前の2019年同月比でも13.5%増。業界はコロナから回復傾向にある。外出が増えたことに加え、インバウンド需要が旺盛だという。

 飲食店向けのサービスを展開するIT企業「TableCheck」の調べによると、昨年10月の訪日客の飲食店予約人数はコロナ禍前の19年同月比229.4%に及び、インバウンド客は爆発的に増えている。一方で、日本人客の予約人数は19年同月比69.8%にとどまった。外食ジャーナリストの中村芳平氏はこう話す。

「コロナと物価高で日本人が外食を控えるようになり、その穴をインバウンド客が埋めています。売り上げは全体の3割から4割程度に及ぶ可能性もあり、外食産業への貢献はとてつもなく大きい。しかも、我々が利用を控えている一方で、外国人客が売り上げに貢献しているので、飲食店は潰れないで経営を維持できている側面もある。飲食店はサービスの方針を外国人向けにせざるを得ず、日本人は後回しになりかねない」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”

  2. 2

    元ソフトバンク「伊奈ゴジラ」の転落人生…淡路島で盗み84件総額472万円、通算5度目の逮捕

  3. 3

    大関・大の里すでに「師匠超え」の鋼メンタル!スキャンダル報道もどこ吹く風で3度目賜杯

  4. 4

    米田哲也が万引きで逮捕!殿堂入りレジェンド350勝投手の悲しい近況…《苦しい生活を送っていたのは確か》

  5. 5

    テレ朝に“ナスD”超え「1億円横領」続々の過去…やりたい放題で解雇された社員のヤバい所業

  1. 6

    東洋大姫路・岡田監督が吐露「本当は履正社に再任用で残る予定で、母校に戻るつもりは…」

  2. 7

    かんぽ生命×第一生命HD 人生設計に大切な保険を扱う大手2社を比較

  3. 8

    山下智久「正直不動産」映画化でひと儲け狙うNHKに「甘い」の声も…山P人気は下降気味

  4. 9

    レイズ看板選手「未成年への性的虐待容疑」で逮捕も…ドミニカは殺人も銃撃も「無罪放免」の実態

  5. 10

    キムタク一家の妹Kōki,は映画主演の裏で…フルート奏者の姉Cocomiの話題作りと現在