「政治とカネ」でまたひと儲け? “政商”竹中平蔵氏が提言した鼻白む「政治改革」

公開日: 更新日:

 裏金疑獄を受けて自民党が「政治刷新本部」でチマチマやっている議論に物言いだ。一般社団法人「制度・規制改革学会」の有志が〈「政治改革」に関する提言〉を公表。〈「カネがものをいう政治」の根本を断ち、「政策を競い合う」政治に転換する〉ことを掲げ、具体案を並べているのだが、有志に名を連ねているのは学会理事の竹中平蔵慶大名誉教授。言わずと知れた新自由主義の権化で、人呼んで政商。改革ビジネスのにおいがプンプンする。

 提言の暫定公表版(11日付)は裏金づくりの舞台装置化している政治資金パーティー収益への課税と規制、企業団体献金の禁止、政治資金収支報告書のデジタル化など透明性徹底、ブラックボックスとなっている政策活動費の精査などを提示。このあたりは野党も求めている内容で、取り立てて見るべきものはない。

 一方で、目を引くのが「候補者の負担軽減」「公費負担による新規参入の促進」をうたう選挙制度改革の提案だ。知名度アップのためのポスター掲示やチラシ配布など、多額のコストを要する選挙のあり方を改めるため、選挙費用の公費負担や上限設定を提示。一例として、ポスターの街頭掲示を禁じて公的なデジタルサイネージ(電子看板装置)のみに限り、野党や新人限定で助成措置を検討すべきだとしている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    早期・希望退職の募集人員は前年の3倍に急増…人材不足というけれど、余剰人員の肩叩きが始まっている

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    大阪万博はやっぱり赤字?1日あたりの入場者は初日を超えられず…開幕1カ月のしょっぱすぎる収支報告

  4. 4

    庶民生活に忍び寄る“円安地獄”の足音…トランプ関税に翻弄され再び「1ドル=150円」も視野に

  5. 5

    急増する大手黒字企業リストラのシビアな背景…2024年「早期・希望退職」1万人超え、前年比3倍に

  1. 6

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ

  2. 7

    値上げラッシュの時代になんと値下げ敢行! BYDの「コスパ逆張り戦略」がハンパない

  3. 8

    5月に入り葉物野菜が激安のワケ…1年前は1玉1000円だったキャベツが200円台前半で店頭に

  4. 9

    大阪万博GW集客伸びず…アテ外れた吉村府知事ゲッソリ?「素晴らしい」と自賛も表情に滲む疲れ

  5. 10

    終わらない「令和の米騒動」…JA全中会長どの口が?「決して価格高いとは思わない」発言大炎上の必然

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  2. 2

    永野芽郁は映画「かくかくしかじか」に続きNHK大河「豊臣兄弟!」に強行出演へ

  3. 3

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  4. 4

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  5. 5

    オリオールズ菅野智之 トレードでドジャースorカブス入りに現実味…日本人投手欠く両球団が争奪戦へ

  1. 6

    阿部巨人が企む「トレードもう一丁!」…パ野手の候補は6人、多少問題児でも厭わず

  2. 7

    乃木坂46では癒やし系…五百城茉央の魅力は、切れ味と温かさ共存していること

  3. 8

    初日から無傷の6連勝!伯桜鵬の実力を底上げした「宮城野部屋閉鎖」の恩恵

  4. 9

    新潟県十日町市の“限界集落”に移住したドイツ人建築デザイナーが起こした奇跡

  5. 10

    トランプ大統領“暗殺”に動き出すのか…米FBI元長官「呼びかけ」の波紋